デスカイザーのラノベ日誌

ライトノベルの感想を……綴るっ!

日記+ライトノベルの感想(ネタバレ要素を多分に含みます)

たまにFGOやパズドラの攻略とか、元ネタ調べてみて面白かった事なんかも書きます

どもー。
デスカイザーです。


どんなに苦しくても。
どんなに余裕がなくても。

それでも命をかけて読みたい作品がある。
そんな幸せな時間を過ごさせてくれて、ありがとう。


っていうことで翌日の仕事を眠気で彩った作品です。




今日のラノベ!


織田信奈の野望 全国版19


富士見ファンタジア文庫より
『織田信奈の野望 全国版19』です。



【あらすじ】

関ヶ原の合戦は終結し、信奈の天下布武がついに実現!東軍・西軍に分かれ争っていた姫武将たちも戦後処理のため、清洲城に集まり、ひとときの平和を楽しんでいた。しかし、その裏では…良晴との結婚を巡る、もう一つの戦いが勃発!?良晴を独占するため念願の祝言を急ぐ信奈に対し、小早川隆景・上杉謙信・島津家久などなど…良晴に想いを寄せる各地方の姫武将の家臣たちは、「側室同盟」を結び、大奥成立のため、密会・拘束・抜け駆け…陰謀と策略を巡らせる!?天下は信奈のものになっても、良晴だけは譲れない!恋のバトルの花咲く「清洲会議」が今ここに始まる!?



感想:★★★★★

緩急が凄い。
まさに急転直下桶狭間




九州編あたりからの怒涛の戦ラッシュが関ヶ原でひとまずの決着。
そして始まるは恋の戦!

勢力図的に今まで交わることのなかった姫武将同士による掛け合いは、シリーズをここまで読んできたからこその微笑ましさ。
まさにご褒美ですね!
本多正信とかねたんの絡みなんかは「ありがとう」としか言えない…っ!



そんな平和な感じ、1巻当初とか6巻の本猫寺の雰囲気を一気に吹き飛ばしたのが、168pからの良晴と小早川さんのシーン。
今まで感じていた平和は、関ヶ原での熾烈な戦いの果てにあるもので、壮絶な苦悩の上に成り立つもので、尊い犠牲の上にあるものだというのを再認識させられました。
小早川さんが泣き出してしまう1行は、本当にズガンと殴られたかのような衝撃。
発売日の26時に読み終わってそれから丸2日経つけれども、未だに読んだ時に頭に浮かんできた小早川さんの泣き顔がリフレインします。




いつもの『信奈』であれば、このシーンの直前にあった御館の乱で気を引き締めるところだったんですがね…。
上杉景虎の“運命”の収束、良晴たちの命の危機っていうのを考えたら。
発生要因とか会話とか、のほほんとした空気が拭えない展開だったのは小早川さんのシーンを引き立てるためにあえてやっていたのでしょう…。






19巻の真の実力はここからです。
小早川さん、あんなに泣いていたのに、この後のほほん時空に飲み込まれていきます……!
再点火した恋心を押しとどめきることができず、誰が文句を言えようか、いや、言えまい。
……信奈以外。


そう、信奈は怒ります。
良晴のこととなると、烈火のごとく怒ります。
つい、第六天魔王になってしまうくらいには。



何が何でも帳尻を合わせようとする歴史の意思。
信奈を怒らせ、冷静じゃない状態にして。
論功行賞のミスからの破滅という項羽の歴史をなぞらせて強制力を高めるかのような、そして場の力が最大限発揮されるような本能寺の変直前の勢力図を再現する武将配置。

このシリーズで幾度となく良晴たちの前に立ちふさがってきた歴史の意思。
本能寺の変、関ヶ原の戦いと運命をついに乗り越えきったかのように思わせての、再来。
さらにそれを義元ちゃんが水際で防いだ結果、ついに歴史が暴走したのか外国船団の来訪。
そろそろ薄ら寒いものを感じます…。
死の状況とか無視して、ただただ死という結果だけが与えられるような終わりも想定しておくべきかもしれないです……。いや、本気で…。





いやぁ、それにしてもまさかですよ。
1冊の間に2回同じことやられるとは思いませんでした。
1度目は不意打ちで感動させられ、2度目は不意打ちで恐怖を感じさせられて。
冒頭にも書いたように、緩急が凄かったです。

戦続きからの日常編……だからこそ、彼女たちが戦っていたという事実を忘れさせるほどの楽しい描写と、どんなに忘れようとしても忘れきれないものを意識させる物悲しい描写のそれぞれが映えるんですね。




1つだけ、義元ちゃんが万能化されすぎてることに少しむむっと思いました。
それが彼女の魅力だというのは分かるんですが、「義元ちゃんの命を救わなかったら今こうして止められる人はいなかった」っていう良晴の考えは違うと思うんですよね。
「台風で土砂崩れが起きたが、台風による倒木が民家への被害を食い止めた。台風に感謝しよう」みたいな矛盾を感じるんです。
義元ちゃんを救わなければ信奈上洛あたりで詰みかけてるわけですから事実としてはそうなんですけどね?
歴史改変に対しての力不足を感じた良晴が立ち直るきっかけというのも分かるんですが……「冒頭回帰による感動現象」よりは「今更感」が強いですね、やっぱり。






次巻でついに最終巻になるのか。
それとも、装い新たに世界編とでも銘打って再スタートするのか。
前者の覚悟は決めているけれども、あとがき直前のいつもの勢力図の代わりに世界地図が載っていたのが後者の希望を捨てさせてくれないです…。
何はともあれ……春日みかげ先生のお体の具合が本当に心配になるあとがきなので、どうかお体ご自愛ください…。
そして願わくば『信奈』を、あるいはまだ見ぬ新シリーズを。




以上!


織田信奈の野望 全国版 19 (ファンタジア文庫)
春日 みかげ
KADOKAWA (2017-09-20)
売り上げランキング: 114

今日のラノベ!


魔術破りのリベンジ・マギア 2


HJ文庫より
『魔術破りのリベンジ・マギア 2.偽りの花嫁と神々の偽槍』です。


【あらすじ】

魔女学園で起きた事件のほとぼりも冷めきらぬ頃、突如フランセスの元に彼女の弟が訪れ、政略結婚の決定を告げてきた。晴栄との出会いを経て己の意志で歩み始めたフランは、その縁談を破棄すべく魔術の本場・欧州は独逸の啓明学園に向かう。その隣に彼女の人生を変えた“恩人”たる陰陽師を従えて―「僕はお前が運命に抗い続ける限り、この手を伸ばすと約束した」レーヴァテイン、ブリューナクなどの術装を相手に、変幻自在の陰陽術で立ち向かえ!ハイエンド魔術バトルアクション第二弾!



感想:★★★★☆

今巻も戦闘、詠唱の濃いこと濃いこと!
でも読める。
詠唱読むの苦手な僕が言うのだから間違いない。




なんといってもフランセス!
何箇所か兄のフランツと名前が混同してるところはあったけどご愛嬌。

使命感とか責任感とか、「持つ者」としての考え方を自分のできる限りで行おうとしてしまう。
それがフランセスの長所でも短所でもあることを見せてくれたのが今巻。
ノブレス・オブリージュ可愛い



フランツが来たとき、ルドルフに破れてしまったとき、etc…。
フランセスちゃん、本当にまぁよくめげます。
めげて、「でもハルナがいる…!」「ハルナが来てくれた!」と立ち直れる。
そしてなんといっても、それをおくびにも出さずに堂々と振る舞える。
弱さを理解するからこそ、1巻では強者として皆の先頭に立って憧れの眼差しを向けられていたのかな、と納得です!


そんなフランセスと良い友達になっている晴栄。
お家の仕打ち(あえてこの言葉でくくります)に対しての二人の対応は、対極。

絶望のなか容赦なく復讐し潰すことを決意する立場と。
諦めず立ち向かうことを誓いながらも、復讐ではなく妥協点を探すような立場。


どちらが正しいとかは置いておいて、そういう2人がこれ以上なくお似合いに映るのは何でなんでしょうね…。
支え合いというには一方的で。
でもどちらかが欠けると不安定になってしまう関係。
お互い、出会う前はそれで成立していたのに。

そういえばティチュと晴栄、狐狼と晴栄なんかも1対1、ペアで成立しているような。
もはや晴栄がいなくても良い関係にある彼女たちだけども、その根底は覆らず(個人の印象です)。
2巻まで来て、それでも登場キャラたちがグループとしてではなく、主人公を中心とした放射線状の関係性に置きたくなるというのはなかなか珍しい…。



ところで2巻のテーマはタイトルからも分かるとおり“偽”。
帰ることを前提とした縁談、基本概念を覆した偽りの槍、晴栄の性別、ルドルフの貧民を受け入れる理由等々。
子子子子子子子先生のことだから、詠唱やバトルスタイルなんかにも“偽”が仕込んでありそうだけれども…。
相生・相剋の概念が覆される場合を表す相侮なんかはそれに近いのかなぁ、と思ったり。
フランツの仕込みルーンの最後の1個とか、フェイントを重ねた晴栄の戦術とか。




鴨女ちゃんの大いなる活躍に期待して3巻を待ちます!
あとフランの破壊力のありそうなデレ。



以上!



魔術破りのリベンジ・マギア 2.偽りの花嫁と神々の偽槍 (HJ文庫)
子子子子 子子子
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今日のラノベ!


造られしイノチとキレイなセカイ 4

HJ文庫より
『造られしイノチとキレイなセカイ 4』です。


【あらすじ】

遺跡探索でイリスやリーゼの素性が明らかになり、その特異性から隣国の代表、ランカ・ユグドリウスと会うことになった一同。新たな出会いによって今まで以上にカップル増量の気配がする中、リミッターの外れたカリアス&フィアナも、新参者に負けじとイチャイチャっぷりを見せつけ、ついにその関係は行き着くところまで…!?可愛さも、秘めたる能力もまさに「神クラス」の娘たちと一緒に、規格外の家族が贈る“お祝いムード”の第4巻!



感想:★★★★★

最終巻を迎えてしまった哀しみと、これからも皆が幸せに過ごすならそれで満足という気持ちが複雑に絡み合っています…。
『勇者と魔王のバトルはリビングで』と同じ……いえ、登場キャラが多い分今作のほうがその複雑な気持ちが強いですね。




まず何はともあれカリアスとフィアナ、結婚おめでとう!というところから。
微妙な距離感の2人がイグニーズに派遣されるところから始まった物語、満を持してのイチャラブタイム突入ということもあって「微笑ましい」って感覚が一番しっくりきてます。
部屋の中の同一座標にいることがバレたり、新しいイノチの誕生を速報レベルでお知らせされる環境だけど、末永くお幸せに……!

爆発…?しなくていいよ、この2人は(アルカイックスマイル)
するとしたら騎士団長とレミリア……かな?(アルカイックスマイル)
……物理的に、お笑い方面で。




今巻で一番成長を見せてくれたのは、やっぱりエリルくん。
3巻で負った大怪我、体は治っても心まではそう簡単に治るものではなく…。
それでも、





トラウマに囚われた自分を把握した上で今の自分でも出来ることを最大限発揮してアリアとの模擬戦をこなし、

そんな自分の状況を見抜いた師匠からの容赦ない言葉に言い訳をせず、

心で「わかっている」弱さを、改めて他人に「説明する」こともしっかりできて。




どれだけ強い子なのかと。

この子の前ではどんな大人もワガママな子どもに見えてしまいそうな。
まっすぐで、ぶれなくて、揺るがない、とってもかっこいい男の子ですね、エリルくんは。
彼ならカリアスを超える聖殿騎士になるというのもそう遠くない未来かもしれないですね。
それを最初からわかっていたであろうリーゼちゃんの慧眼もまた恐ろしい。





以下、シリーズ通しての感想です。

『造られしイノチ』たる、イリスやアリアたち。
彼女たちが生まれる根底には、とても『キレイ』といえる理由ではない大人たちの醜悪な思惑が少なからずありました。
でもイリスたちが生まれたのは、そんな醜悪な思惑を良しとしない清い大人たちの働きがあってのことです。



人造の生命、ましてや神だなんて言語道断。
だけど、生まれてくるこの子たちには何の罪もない。
だから、この子たちには『キレイなセカイ』を、美しい世界を見せてあげよう。
それを作り出すのは、「誰か」ではなく「自分自身」。



無限のボランティア精神を持とうとか、見ず知らずの誰かの貧困のためとかそんな大それたことじゃないんですよね。



目の前の人
大切な人
一緒にいたい人
笑顔でいてほしい人




そういう人たちのために出来ることを探し続けてきたのが、カリアスであり、フィアナであり、イリスやアリア、リーゼにエリル……周りに集まってきたみんなだったんですよね。
彼ら彼女らを本当に心の底から尊敬します。
改めて、どうか彼ら彼女らに世界の祝福がありますように。





緋月薙先生の次回作にも、心からの期待をこめて。



以上!

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緋月 薙
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