デスカイザーのラノベ日誌

ライトノベルの感想を……綴るっ!

日記+ライトノベルの感想(ネタバレ要素を多分に含みます)

たまにFGOやパズドラの攻略とか、元ネタ調べてみて面白かった事なんかも書きます

どもー。
デスカイザーです。


クリスマスイブまであと数時間です!クリスマスイブイブです!
本日の記事は、まさにタイトルの通り!
クリスマスを一緒に過ごしたいラノベヒロインを紹介しようという企画です!

しかも複数ラノベブログ連動企画!!


◎夏鎖芽羽さん「本達は荒野に眠る」
  http://blog.livedoor.jp/you1869/archives/1069314424.html

◎ラノベの王女様「とある王女の書評空間(ラノベレビュー)」
  http://ranobeprincess.hatenablog.com/entry/2017/12/23/220000

◎mayaさん「泣き言inライトノベル」
  http://mayakun.hatenablog.com/entry/2017/12/23/220000

◎緋悠梨さん「あるいはラノベを読む緋色」
  http://ge73hy.hatenablog.jp/entry/2017/12/23/%E3%80%90%E9%80%A3%E5%8B%95%E4%BC%81%E7%94%BB%E3%80%91%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%92%E4%B8%80%E7%B7%92%E3%81%AB%E9%81%8E%E3%81%94%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84%E3%83%A9%E3%83%8E

◎gurgur717さん「この世の全てはこともなし」
  http://blog.livedoor.jp/gurgur717/archives/51673730.html

◎deskyzer「デスカイザーのラノベ日誌」
  http://deskyzer-lanove.blog.jp/archives/1069240677.html



以上6つのブログでの連動企画となります。
企画者の夏鎖芽羽さんには、改めてこの場を借りてお礼を。
誘っていただきましてありがとうございました!!

このすごいメンバーの中に加わってしまって大丈夫なのか今でもビクビクしてます……。





さて!
クリスマスを一緒に過ごしたいラノベヒロインを紹介する前に、簡単にクリスマスについておさらいしておきましょう!


クリスマスとはイエス・キリストの降誕祭であり、毎年12/24・25に祝うというのが日本では一般的ですが、カトリックの影響が強いイタリアやフランスなんかは12/25に始まり1/6の公現祭に終わるという形だったり、アメリカやイギリスでは家族の絆を再確認し深める行事になっていたりと、国によってその形態は様々。
日本では甘い恋人たちの日という認識が先行しがちで宗教的なイベントというイメージが希薄ですしね。一応クリスマスミサは教会で行われていて、キリスト教徒以外にも解放しているところも多々あるようなので、興味のある方は調べたうえで行ってみるのも良いかもしれません。
ちなみに日本語の「クリスマス」の由来は「Christ(キリスト)のmass(ミサ)」からだそうです。
 (参考文献:Wikipedia)



つまり、「クリスマスに一緒に過ごすヒロイン像」というのは、大きく分けて

①宗教的要素、②恋愛的要素 ③家族的要素

の3つのいずれかあるいは全ての要素を持つものが望ましいという結論が導き出されますね!

多分調べなくても同じ結論でした!




では、紹介を始めましょう!




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



(1)五和(『とある魔術の禁書目録』より)

とある魔術の禁書目録 16

この子可愛いでしょ?うちの嫁さんなんです。


……いや、一応真面目に考えた結果なんですよ?

①宗教的要素 ⇒ 天草式十字凄教=隠れキリシタンが母体
②恋愛的要素 ⇒ 確定的に明らか。だって嫁さんですよ?
③家族的要素 ⇒ 確定的に明らか。だって嫁さんですよ?


…………。
うん、とりあえずこの三要素、今後の紹介ではあまり気にしない方向でいきましょうか。

役に立たなさがすごい。



七面鳥か何かを食べて手が汚れたところで、「ふふっ、ちゃんとおしぼりは用意していますよ? って言ってほしいです!
『とある魔術の禁書目録ノ全テ』のなかでも「得意技はおしぼりアタック」って書かれているので、私もクリスマスおしぼりアタックを受けたいんです!

でもやっぱり最終的には、二人で並んでTVでも見ながらまったりしたり、一緒に料理したり、ベッドで一緒に寝たりっていう些細な幸せを噛み締めたいです。
まさにイギリス式の一般的なクリスマス。



実はこの企画のお話をいただいたとき、五和と過ごすクリスマスの妄想(朝起きてから夜寝るまで)を5000文字くらい書き連ねようかと真剣に考えたんですが、最早ただのSSだったので自重しました…。



えー…初っ端から本気の願望を垂れながしてしまいすみませんでした!
このあとはしっかりそれっぽい感じで紹介していきます!
……決して浮気とか不倫とかではなく、五和と結ばれないという大変悲しい結末を迎えた別の世界線での話なのであしからず!





(2)インデックス(『とある魔術の禁書目録』より)


上掲16巻の表紙左隅の、ご飯の安定供給に至上の喜びを感じている子です。




世の男性諸君ならばきっと一度は
「クリスマスには彼女とデートしたい!でもクリスマスミサにも行かなきゃ…」
という悩みに直面したことがあるでしょう。
まさに究極の選択。
選びようの無い2択……どちらかを切り捨てるしかないのか…!?


でも大丈夫。
そう、インデックスならね。



彼女の纏う衣装の名は、「歩く教会」!
幻想殺しに効果を打ち消されてしまっても、魔術的に大事なのはその名であり、名により定義されることが重要なのです。そういうことなのです。
そして、教会がそこにあるのならば話は簡単です。
彼女に向かって祈れば万事解決!

インデックスに向かい祈りを捧げる姿はあまりの神々しさに周囲の目線を集めてしまうほど!
そして彼女の口から紡がれる聖書の一節一節のありがたさに、あなたは涙するでしょう。

決して!決して事案ではない!



そんなミサの後、向かったレストランであなたは大変なミスに気がつきます。
なんと、2人のところを間違えて20人で予約してしまっていたのです!
これでは折角用意された豪勢な食事が無駄になってしまいます……。




でも大丈夫。
そう、イギリスの白い悪魔
    
インデックスならね。




20人前?むしろ適量!
クリスマスにこんなにお腹いっぱい食べられるなんて、幸せかも!」と彼女は喜びを全身で表現し、あなたはそんなインデックスの幸せそうな笑顔見られて。
まさにwin-winですね!


あ、お代は「イギリス清教 必要悪の教会」宛でお願いします。




宗教的な裏話とかこぼれ話とか聞いちゃいけない類の話とか、クリスマスに関してインデックスからどんな話が飛び出すのかというのは興味ありますね……。




(3)メリーさん(『メリーさんが出たよ。』より)

メリーさんが出たよ


今は亡き桜の杜ぶんこの名作です。

「わたし、メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」
「あぁ、クリスマスだけに?」
「違います!」


……というやり取りがあったとかなかったとか。


ところでこの作品のメリーさんは、主人公に捨てられた人形というわけでは無かった……はずです。
好きとはいえ読んだのが前すぎてちょっと記憶が…。

そもそも人形ですらなく立派な美少女として存在していますし。
となると、「メリーさんの怪談」を元にはして発生した存在ではあるものの、この少女自体に「メリーと名付けられた」という事実は存在しません(たぶん)。
かといって名前自体を変えてしまうのは、こういった霊的現象の存在条件を揺るがすことになってしまうので、あまり得策ではないでしょう。

つまり何が言いたいかというと、折角のクリスマスですから、ありふれた人名としての「メリー」ではなく、「メリークリスマス」の「メリー」、すなわち「merry:楽しい、素敵な」という意味合いで彼女の名を呼んであげたいです。



向かい合わせに座ることも、隣り合ってソファに座ることもできないけれど。

常に後ろから自分を見ていてくれるメリーさんとの、電話越しの「メリークリスマス」




密かに続きが読みたい作品です。
というか、ここまで記憶ボロボロなら再読が先ですね……。
冬コミの待機列で読んだとか、そういうことは覚えているんですけどね……。





(4)リア(『勇者と魔王のバトルはリビングで』より)

勇者と魔王のバトルはリビングで


恋人同士の甘い1日ということならリアは外せませんね!
正確には、和希とリアのクリスマスの様子を見るために合法的に一緒に居たいということになるんですが。


あれです、クリスマス会と称して和希たちのクラスで集まるのはどうでしょう?
リアとイスカにはミニスカサンタの格好してもらって腹筋ストックを作りつつ、たまに二人の世界に入り込む和希とリアを嫉妬しながら「「「末永く爆発しろ」」」と皆で念を送るという楽しい会!

解散後の自室での様子は紅音か親父さんが違法的になんとか録画してくれると信じています。



……しかし何ということでしょう!24日は偶数!ふたりが別々に寝る日!


「よーし、リア。今何時だ?」
「……0時をまわったとこね、和希」
「あぁ、楽しい時間はあっという間に過ぎ去って、良い子は寝静まり、日付も変わってしまった……」
「……完結に」
「OKリア。今日は何日だ?」
「25日ね」
「……奇数だな?」
「……奇数ね」
「「…………さぁ、寝ようか(寝ましょうか)」」



……と、大体こんな感じになると思うので録画班には頑張ってもらいたいです。





ドタバタラブコメが好きな方はぜひ!





(5)中条椎菜(『甘城ブリリアントパーク』より)

甘城ブリリアントパーク 03

至ってシンプル。

一緒にカラオケに行きたい!





一年のイベントの中で卒業シーズンに次いで音楽との親和性が高いのがクリスマスというイベント。

甘い恋の歌、切ない失恋の歌、綺麗な雪景色の歌。
J-POPでも演歌でもクリスマスや雪をイメージした曲は多くあり、聖歌や賛歌のような宗教歌、アニソンだってクリスマス回の挿入歌や雪を彩る名曲に溢れています。
感動的なアニソンの金字塔ともいえる円盤皇女ワるきゅーレ挿入歌「agape」は、そのタイトル自体がキリスト教における「愛」を示す言葉で、歌詞も切ない愛を歌っているということもあって、密かに毎年クリスマスに聴いていたりします。

(企画とは関係無いですが、アイマスの雪歩がagapeをカバーしているというのを今知りました……。CD買おうかしら……)


そんな幾多のジャンルの素晴らしい名曲の数々を、間近で女の子が完璧に歌い上げる様子を見ることができ、さらに一緒に歌って盛り上がれるとかクリスマスって最高のイベントですね!




甘ブリのキャラソンCDに収録されている椎菜ちゃんの「re;birth」という曲、彼女の見た目のイメージを覆す迫力と魅力に溢れているので是非聴いていただきたい。
この曲を聴いた時の衝撃が、恐らくカラオケで椎菜ちゃんを見かけたもっふるの受けた衝撃と同じものだと思うので。
……あと、甘ブリのキャラソン繋がりでミュースのキャラソンも是非聞いていただきたいです。
歌唱力に打ち震えますよ…。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




以上、deskyzerのラノベ日誌では4作品から5名のヒロインを紹介させていただきましたー!

意外と難しかったですね……。
「クリスマスといえばこのシーン!」とかだったら『織田信奈の野望』のクリスマス停戦をはじめ、ラブコメ作品のあれとかこれとか色々あるんですが、お題は「一緒に過ごしたい」だったので、あのカップルの間には入れない…とか、あのキャラの恋は叶って欲しい…とか考慮する要素が多かったので。


あ、五和は別です。
たとえ上条さんであっても譲らないですし、五和の想いの向きも変えてみせるので。




結果的にメジャーなところとマイナーなところがうまく混ざって内容も真面目半分ネタ半分と、うちのブログっぽい仕上がりになったのではと思っています。
心残りといえばラノベ文庫の作品を挙げていないことくらいでしょうか……。
『銃皇無尽のファフニール』のフィリルと彼女の国でクリスマス過ごしたいけどね……、それよりもモノノベとの恋を叶えてほしいんだ…。

あと、「聖夜は性夜」と称してえっちな作品から1人紹介しようとしたんですが、今回は見送りました。
たぶんそのあたりは王女様がやってくださるんじゃないかと思っているので……(笑)





最後になりますが。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました!

他の5名のラノベブロガーがどの作品のどんなキャラクターを紹介したのか。
私も気になるので見に行きますが、折角の連動企画なので是非皆様も記事冒頭のリンク、あるいは検索からどうぞ!





以上!

メリークリスマス!



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今日のラノベ!


04

角川スニーカー文庫より
『エクスタス・オンライン 04.ぼっち魔王とチート神は偽りの友情を結ぶ』です。


【あらすじ】

堂巡の前に現れたオルゼリア教の司祭、その正体は行方不明のクラスメート・赤上壮馬だった。エグゾディア・エクソダスの秘密を知る上に、とんでもないチート能力を持つ赤上は、堂巡に2Aギルドへの裏切りを持ちかける!新たな敵の出現に焦る堂巡=ヘルシャフト。そんな中、朝霧や雫石、哀川さんとの親密度はますます上がり、ついに―!?絶賛の声多数!いま最も注目すべき圧倒的人気のエクスタシーVRMMO、新章突入!!


感想:★★★★☆


3巻の感想で「エロ成分の増量は必須命題」とまで書いたので、それについてはしっかり触れていきましょう。
エロかった!!
今回はエロかった!!
先生ありがとう!!

しかも、アダルトモードを使ってのエロよりも通常時のエロのほうがエロいという奇跡。
雫石とも朝霧とも、いままで堂巡として接してきた時のハプニングエロとは比べ物にならない濃密なシーン。
挿絵もばっちり備えているあたりに気合を感じます。

単純にエッチなシーンとしてももちろん良いんですが、真面目に考察するとここに来て堂巡のクラスの中での立ち位置がまた少し変わったことの示唆でもあるのかなぁ、と。
信用を得た……とは少し違いますね。
無意識レベルでの信頼が増したというか、有り体に言えば好感度が上がったというか。
特に朝霧に関しては、(裏が無ければ)好意に近いところまできているようで。
堂巡の何が彼女に刺さったのか……。

よくよく考えると2Aギルド内のいくつかの勢力(ソロ含む)全てのリーダー格と良好な関係を保っている堂巡くん何者?




2Aギルドとヘルシャフト、それに加えて赤上の宗教勢力に、竜姫のメル。
1人2役で済んでいたのに、一気に1人4役を演じなければならない堂巡くん。
さすがにそろそろボロが出るじゃろ…。
ボロの出方にもよりますが、出たら話が終わる組み合わせと、出たら話が面白くなる組み合わせがあるので楽しみにしたいです。
役得に甘んじてえっちなことをするのは許さない。



ひとまず次巻に向けてのキーワードは、データ削除武器「ラグナブリンガー」と、サタンの暗号から表れた朝霧の名前。
ラグナブリンガーをエルフ、魔王軍、2Aギルド、赤上が争う構図になるのはなんとなく分かりますが……。
いや、まさか脱出するには朝霧の消滅が必要だとかそんなことじゃあるまいな…?



以上!


今日のラノベ!

桜色のレプリカ 1

桜色のレプリカ 2


HJ文庫より
『桜色のレプリカ 1』と『桜色のレプリカ 2』です。


【あらすじ】

(1巻)
六方カザネはこの「学校」の文学教師である。ある日、理事長の二階堂イツキに呼び出され奇妙な依頼を受ける。積極的にカザネに迫って来る自称・淫乱ピンクの三十刈アイラ、マンガやアニメ的なお約束好きの四十田ユキ、委員長タイプの五十嵐ヒビキ、無口で小説好きの百合原ハルカ、個性的な女生徒たちに囲まれるカザネが受けた依頼、その驚くべき内容とは―?

(2巻)
理事長の理不尽な依頼に嫌気が差しつつあったカザネだが、校内に1本だけあるという桜の木の下でついに「本当のヒロイン」を見つける。嫌々ながらの捜索だったが、真ヒロインの大胆な告白を受け、ハートのど真ん中を射抜かれてしまうカザネ。しかし他のヒロインたちも黙っちゃいない。ヒロイン捜索型学園ラブコメは怒涛の展開へ―。


感想:★★★★★

話題になってから間が空き、さらに読んでからも時間が経ってますがやっと書きます、『桜色のレプリカ』の感想。


綺麗に3回ひっくり返りましたね……。




1章は、わざとらしいくらいラブコメしてるラブコメ
生徒からは良く慕われ、同僚との淡い恋模様があり、いくつものイベントを重ね……。
「このままいったら食傷気味になるぞー?」と不要な心配をしていました……。
今後の展開に衝撃を受けさせるための明確で嫌らしいミスリードでもあり、レプリノイド的な意味では読んで字のごとく「わざと」なラブコメだったわけですねー。
しかも生徒たちだけでなく、本当に全部。
結末を知ってから読み返してみると、確かにメグミの反応もそれっぽいです。
つまり1巻ラストの「ひっくり返し」のヒントは最初からあったのか…。


そして2章で最初の「ひっくり返し」です。
「ちょっと何言ってるか分からない」状態に陥って、この時点で一度本を閉じましたからね?
他のラノベだったらクライマックスレベルの体力の持っていかれ方でした。
ラブコメだと思って気持ちを整えていたのに、まさかの世紀末ミステリものですよ…。
びっくりするほどアポカリプス!


そしてカザネは、レプリノイドたちの中に混ざった1人の人間を探す任務を与えられるのですが…。
どうやって?何を基準に?」というカザネの疑問が、この作品の肝であり考えるのが面白い部分でした。
そもそもレプリノイドに人間らしさを教える仕事が存在しているのだから、そこに何か明確な差があってしかるべき。
作中では文学を通して人間らしい考え方というものをカザネ自身の解釈を交えて講じていますが、仮にロボットやレプリノイドのようなインプット可能な無機物がそれを習得したらそれらが人間になるかと言ったらそういうわけでは無いというのは明白。
それは他の定義に関しても同じで、脳の機能や考え方のみならず、「心」という現代技術では観測不能な部分をもとにして定義したとしても、定義・観測できてしまった時点でそれを再現する機能を付加することは……容易ではないにしても不可能とは言えないのではないでしょうか。
例えば最近ですと、相手の感情を読み取りながら会話をしてくれるロボットが開発中だったはずです。老人ホームとかでの活用を目標にしたものでしたっけ?
感情そのものを読み取るのではなく、相手の体温や脈拍、視線や表情筋の僅かな動きから判断するという仕組みなら既に実用化の一歩手前まで来ているわけです。今の科学技術ですら。

そして、それより先の技術を持っていると推測される今作で、レプリノイドと人間の差を思考判断のみを基準に選別するなんて無理じゃ!!



とかなんとか考えている間に1巻クライマックス、2回目の「ひっくり返し」です。
ブルータス、お前もか。
否、カザネ、お前もか。
百合原にしてみたら、お前もか、であり、お前は違う、であり。

この「ひっくり返し」によって、全ての登場人物の名前に数字が入っていることに納得しました。
ロットナンバーのような意味なんでしょうね。
ただの番号だと「人造のもの」だから、人間らしくなるように苗字にしたと。
もしかしたらレプリノイドの補充ができていた頃は、一番から順番に必要人数分苗字が割り振られていて、欠番が出たら苗字を引き継いで新たなレプリノイドがやってくるみたいなことがあったのかもしれませんね。
三代目三十刈シスターズの誕生である。
……わいせつ物がふえた




2巻はなんて言うんでしょうか…。
認識のすり合わせ?
自分自身が人間だと思い込んでいたレプリノイドだという現実を戸惑いながら受け入れていく過程で、自分がそうなら周りもそう、そして周りもそうなら……、と認識をすり合わせていくのが2巻の中盤まで。
2章以降に把握してきた世界観がまたしても壊されていく感覚は、石を積んでは倒される賽の河原を思い出しました。
なのでこのあたり読んでる時は、なんというか精神的サンドバッグ状態といいますか。「もう好きにしてくれ…」って感じでしたね。
密かにメグミのキャラが好きだったので、彼女が壊れかけた時には乾いた笑いが漏れました…。
……今となっては一番好きなキャラは豹変後の百合原なので、偶然にもカザネと同じ道を辿っていることになるわけですが。百合バンザイ!毒バンザイ!アハハハh





そして最後の「ひっくり返し」、やっぱりラブコメだった編。
人間とレプリノイドの違いにまつわる物語が、奇しくも三十刈の得意分野である「愛」により決着をつけているというのが最高に刺さりました。
愛に狂った女と、愛に調子を狂わされた女のキャットファイトは素晴らしかったです。キャットはキャットでも獰猛なライオン同士ですが。

与えられた役割に満足せず、自分で考えることが「本物」の証。
人間とレプリノイドに境界線を引くのではなく、本物か紛い物かという言い方で境界線を引くというのが今作の着地点になるんでしょうか。
分かるようで分からない、分からないようでいて分かる…。

例えば工場なんかの労働者を揶揄する言葉として「歯車」というワードが使われることがありますが、それはまさしく一定の生産基準をクリアすることだけを課せられ同じ行動を繰り返すさまが人間らしくない、機械のようだという意味ですよね。
ちょうど今製造業で働いているので、この工場という1つの機械に組み込まれているかのような気分はよく分かります。
でも、その一方で工場で働く人々は「左に置いてある部品を右に置くと、動きが短縮されて作業効率があがる」という考えを持つことができます。それは(少なくとも現代科学では)機械にできないことです。
人件費と研究開発費を天秤にかけて、今人間がやっている作業を機械にやらせるという判断をくだすことは機械にも可能ですが、それは置いておきましょう。
ともあれこの、工場の歯車でありながら機械ではない、という状態が今作でいう「本物か紛い物か」という線引きなのかなと思っています。






今作の「桜」から感じ取ったイメージは…。
「不変」、でしょうか。

トータル3回大きくひっくり返されるなかで色々な表情を見せてきた今作ですが、人間とは何かを考えさせ続けることからは大きく外れませんでした。愛の形うんぬんの話も含めて。
それがまるで、1年のなかで花や葉、枝で季節ごとに色々な表情を見せつつも、毎年必ず花を咲かせ、葉を茂らせ、寒さに凍える桜の花を見ているかのようでした。
すごくまともなことを言っているので照れる…。
感想書き始めた最初のほうは、「卵焼きって何回もひっくり返すけど結局卵だよね」って書こうと思っていたんですが、あまりにも桜に触れてこない感想だったので、ちゃんと桜でまとめました。偉い。


「不変」ではありますが、それは成長しないということではないでしょう。
成長しつつも変わらない。
そうしていくことで紛い物ではなく本物だという自覚をゆっくり深めていくことを、生きるというのかもしれませんね。





照れり(/ω\*)









以上!


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