どもー。
デスカイザーです。


読書しながら艦これしても集中が途切れないようになりました!
人類の新たな一歩ですよ!

これで最近の読書不足をなんとか解消したいところ…。



それじゃ、今日のラノベ!



ダッシュエックス文庫より
『ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士2』です。


【あらすじ】

アルマニャック派の亡命政府が推すフランス姫太子シャルロットの姫騎士に就任したジャンヌは、モンモランシやアスタロト、乙女義勇軍らと共に、オルレアンへと進軍する。亡命政府にとって最終防衛拠点である都市オルレアンは、イングランド軍に包囲され、いまや陥落寸前だった。賢者の石の力を手に入れて、人間を超えた「ユリス」となったジャンヌに導かれ、一同は辛うじて入城を果たした。だが、そこにはジャンヌを狩るためにイングランド軍が派遣した最強の敵が待ち構えていた―。混沌の百年戦争を描き尽くす歴史戦記+能力バトル+伝奇ファンタジーの三位一体巨編、運命が加速する第2巻!!


感想:★★★★★

2巻でようやく作品の癖を掴みきれた!


感想に入る前に露骨なマーケティングを!
『織田信奈の野望 全国版』がファンタジア文庫から9/19に発売!
GA文庫時代の『織田信奈の野望』1~10巻と外伝を全面改稿+短編の追加!
新たなキャラクターに新たな展開の数々によって、既存ファンだけでなく「アニメ見てたけど原作には手が伸びなかった」という方にも、まだまだ『織田信奈の野望』を知らない方にも楽しんでもらえる作品になっているんじゃないかと思います。
……いや、作者じゃないからどう変わってるか知らないけど。
同日にはさらにドラゴンマガジンに掲載されていたサイドストーリーをまとめた短編集も発売!
12巻一斉に手に取るも、試しに1巻だけ手に取ってみるも良し!
ぜひどうぞ!!

わたしはー。
合宿の初日が重なってしまったのでー。
おとなしくポチッときましたー。




さてさて。


先生自ら「1&2巻で上下巻構成」とおっしゃられているだけあって、1巻で「ん?」と思っていたところが綺麗に解きほぐされた感じです。
文量的には結構読むの大変だけど、1巻で諦めず2巻まで読めば面白くなる!
……はず!!

その1巻の感想は以下からどうぞ。
『ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士1』


1巻はざっくり言うと、ユリスになったジャンヌをシャルロットに引き合わせるまでのお話でした。
そこから続く今巻は、シャルロットをフランス女王としてランスという都市で戴冠させるために、対イングランドのフランス最終防衛戦であるオルレアンを奪回するお話です。

1巻では学生編以外での出番が無かったバタールとアランソン、そして1巻でジャンヌを救った女傭兵ラ・イルに恋するがさつな傭兵ザントライユの3人が新たに主要キャラとして登場。
それぞれが尖ったキャラクターを持っているんだけど、3人共戦いの中で己のやるべきこと・やらなければならないことを見つけていくうちに……さらにキャラクターが尖っていく…。
バタールとか最終的に「女装を習慣づけられてしまった美少年」から「同性愛に目覚めた男の娘」になっちゃうからね?
それほどジャンヌとモンモランシが周りに与える影響はドデカいです。
救世主だしね?


とか言いつつ、ジャンヌは今回大ピンチ。


ジャンヌ、一回死にます。

正確には賢者の石のおかげで、心臓取られてるけどギリギリ生きてるので「死にかけ」ですが。
……いや、死ぬだろ。
イングランド軍にもユリスが現れ、さらにはユリスではないのに賢者の石を武器として使うボウガン使いによって瀕死に追い込まれてしまうジャンヌちゃん。

ジャンヌちゃん信奉者じゃなくても十分トラウマレベルの画ですね。



その死にかけのジャンヌを救うべく、モンモランシたちは”治癒”の能力をもつ賢者の石を探しにモンモランシの実家ちかくへ。

7つある賢者の石は、そのそれぞれに特性みたいなものがあるんですね。
その特性によってユリスに発現する能力が変わります。
たとえばジャンヌに埋め込まれた半球の賢者の石は”加速”の力。
(賢者の石は分割すると、それぞれに違った特性が出る…?つまり「もう半分」は…?)

モンモランシたちが探していたのはご存知エクスカリバー!!
……の鞘。

エクスカリバーも賢者の石を加工したものなんだけど、その鞘も治癒の能力をもった賢者の石なのでした。
今巻では、そのエクスカリバーの持ち主、アーサー王(アルチュール王)の伝説の真実、さらにはアスタロトの真実にも迫ります!
アスタロトに関しては幕間の物語のほうでもそのルーツが明らかになります。
こっちのモデルは”ノアの方舟”だと思われ。

さらにはモンモランシにも、当然のように「ある秘密」が…。
この秘密が「赤髭のジャン」の一連の行動につながっていたんですねー。



伝説も歴史も知らない状態で読んでるからかもしれないけど、『ユリシーズ』という作品は第一印象をことごとく覆してきます。
粗野だと思った人間が理知的な行動をとったり。
まともだと思ってた人間が変人になってしまったり。
クズだと思っていた人間も行動理由を聞くことで一気に納得したり。

今のところ覆されるまでの最短記録はラ・イルで、最長記録は赤髭のジャン…じゃなくてフィリップですね!
そうですよフィリップちゃんですよ!!

1巻のラストでモンモランシとキスした彼女。
モンモランシとキスした人間は……エリクシルを得る。
そしてエリクシルを得た人間は……賢者の石を用いてユリスとなれる。

さぁ、この感想記事を丁寧に読んだ方はひとつの真実に気づきますね?





一番好きなキャラクターが一番過酷な運命に身を投じているのがつらい…。

そんな彼女は3巻で暴れそうなので、とても楽しみなんですよ!!
ジャンヌの賢者の石:ソロモンの指輪の代償は〈傲慢〉
今巻で新たにユリスとなったラ・イルのジョワユーズの代償は〈暴食〉
そしてその彼女の賢者の石:聖杯の代償は〈色欲〉


〈色欲〉

大事なことなので2回言いました。


べ、別に過度な期待はしてないんだからね!
ちょーっとモンモランシ押し倒して際どいところまで行ってもらってそこが扉絵になるくらいしか期待してないんだから!



ここからは少しダラダラしゃべります。

ジャンヌ・ダルクを題材にしたラノベ・ノベルゲームといえば某fateシリーズが真っ先に出てくるけど(デスカイザー個人の発想です)、よくよく考えると人物が出てくるだけで彼女がどういう足跡をたどったのか、まわりにどんな人がいたのか、っていうのは無いんですよね。
サーヴァントとして召喚されたzeroのバーサーカーとかライダーとか、ほんの一部に関してはあったけど。
(今zeroのバーサーカーの記事みたら、今のところ『ユリシーズ』には名前だけ登場している方でした)

んで、それ以外に有名な作品(デスカイザー個人の感想です)が思いつかなかったんですよね。
これだけ有名な伝説にも関わらず、なぜこんなにもモチーフにしている作品が少ないのか。
また、ジャンヌ・ダルクという存在は知っていても、その詳細があまり知られていないのはなぜなのか。
『ユリシーズ』を読んで、よーく分かりました。

それはですね……



めんどくせぇ!



ってことだと思います(笑)
英仏+近隣諸国の関係の把握にはヨーロッパの地図をそこそこ把握していないと厳しいものがあるわ、複雑に入り乱れた血縁関係と人間関係が混乱を誘うわ、騎士道&カトリックっていう門外漢が理解するには時間がかかる勢力が絡むわ…。

面白いよ?歴史をモチーフにしている作品って人間関係が多少複雑でも「事実だったならしょうがないかなぁ」って諦めがついてオールファンタジーよりは許せるから面白いよ?
それでもやっぱり誰にでもおすすめできるかと言うとそうはならないよね…。

中学・高校レベルの内容とはいえある程度の基礎知識が前提条件だし、歴史が反射的なレベルで嫌いならどうしようもないし。
ラノベ…ではあるけど、一般文芸の歴史作品よりやや低い程度のハードルはあると思います。
『信奈』を布教してても思ったけど、やっぱり層を選ぶ作品なのかなぁ…。歴史作品って。

こういうところでも、小さい時から鬼畜教育を施してくれた親に感謝。
そのおかげで、こうして比較的楽に物語世界を把握できてます。
……ヨーロッパの地理とか大学の友達に聞いたら、たぶん半分くらい「?」を浮かべると思うもん。
そう言ってる俺も西ヨーロッパとスカンディナビア半島あたりしか自信が無い…。


よし駄弁り、終わり。



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