今日のラノベ!

失楽ノア2 (講談社ラノベ文庫) 

失楽ノア 2

著者:
二階堂紘嗣

イラスト:
ふーみ

レーベル:
講談社ラノベ文庫


【あらすじ】

契約者―。神々の欠片である“名も無き神々”に代償を支払うことで五大元素の力を得る存在だ。王立アリエスト学園に入学したノアは、“神の弾丸”代表選出戦に出場することになる。対戦者は、ノアが救った少女―ユーナ。そしてノアの前に、かつて彼のもとから姿を消した存在―フィオナによく似た少女、学園内序列一位、“神喰”シアンが現れる。さらに、“病色の囚人”ことアカリが、ノアを次なる対戦相手に指名してきた。彼女の許婚がはるか異国から学園を訪れているらしく、裏には何か事情があるようで…!?「…ノアくんなら、アカリちゃんを助けてくれる思たんに」異世界魔法学園ファンタジー、風刃乱舞する第二弾!




感想:★★★★

まぁ詰め込んできましたね…。



アカリの二重人格をはじめとしたいくつかの謎を解いていく本筋と並行して、1巻から引き続きノアの住んでいた村を滅ぼした《大空震》(メテオラ)の際の住人の異形化についての謎も明らかに。
メテオラの真実を明らかになる過程で序列一位《神喰》(ネイムレス)がかつてのノアの最も近しい存在だったフィオナに酷似していたことや、ドジっ子属性付き神性物理学教諭(おっさん)の暗躍とかも続々と明らかになり、さらには学園長が全力を出したり、学園島のある国のトップである竜帝(使い物にならない:妹(学園長)談)が登場したり…


2つ3つ並行してきたものが、後半で怒涛の勢いで動き回ったことによって読み応えが急増。
面白さ蛇頭竜尾。


ものすごい詰め込んでるせいで、後半のノアくんの瀕死度がとてつもないことになっているのが唯一の気がかりかな…。
丸2日くらいの間に3回くらい瀕死になってると、いくら悪魔憑きで治癒力常識外といっても心配になりますね…。


女性キャラそれぞれにお約束展開があるっていうのは本来はマンネリ化の原因になりうるけど、この話に限ってはストーリー全体の重さを適度に和らげてくれる効果を発揮してますね。
ユーナのパンチはそこに至るだいぶ前に察せるレベルにはなってきた(最早訓練されてる)



本筋とはあんまり関係ないところなんだけど、本文36pから始まる「戦う技術を研鑽する場であるアリエスト学園になぜ座学がたくさんあるのか」っていうところが興味深かったです。
学園の方針いわく、

”効果的な戦術を練り上げるためにも、知識があって無駄になるということはない。
実際に学力の向上と戦績は比例するというデータも存在する。” 
(本文37p)

とのこと。
《神の弾丸》(ギデオン)を育成するための方針ではあるけど、現実生活にも当てはまりそうな意見だと思いました。
堅っ苦しいところで言うなら就職してからの営業成績とかだし、身近なところで言うなら料理とかゲームとか。
要はどんなことにでも対応できるように引き出し増やしとけよ?っていう。

今後の人生の励みとなる言葉(というか概念?)がまた1つ増えたですね。




さて。
一応学園選抜を決めるトーナメント、その5・6位決定戦に出場する選手を決める戦いの第二試合が、第一試合アカリVSノアでの過剰戦闘によって第一闘技場が粉砕されたために延期され、その第一闘技場の地下に秘匿され存在していた第九研究所の動力炉の爆発によって第一闘技場がさらに深刻な被害を受け…。

(頑張れ第一闘技場…!)

つまりまだ学園代表が決まりきってないんですよね。


そのあたりの戦いと、国対抗戦…というのが表向きストーリーの今後。

裏、つまり何かしらの謎と向き合うパートとしてのテーマは今回一気にだいぶ消化しているのであまり残ってないんだけど、大きいのがひとつ。

「イデアはなぜ、ノアを殺さず、むしろ協力しているのか」

という点。




次回、イデア回だな!!

銀髪のじゃロリ!!




以上!

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