どもー。
デスカイザーです。


ノベルゲーをフットペダルで進めながら机の整理してました。
フットペダル、本当に有能。


んじゃ、今日のラノベ!

アウトブレイク・カンパニー2


アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者2

著者:
榊一郎

イラスト:
ゆーげん

レーベル:
講談社ラノベ文庫


【あらすじ】

富士の樹海にあいた異世界への通路、その先は『神聖エルダント帝国』に、ドラゴンが空を飛ぶファンタジー世界へ通じていた。この異世界へ日本政府の要請でオタク文化伝道をすることになった加納慎一。最初の混乱と騒動をなんとか乗り越えて、じょじょにハーフエルフの美少女メイド・ミュセルや美幼女皇帝ペトラルカとの親睦を深めていき、いい感じになりつつあったが、そうは世の中、甘くない。実は異世界はいまだ戦争状態、ほかの国からスパイが潜入。さらに政府の裏の意図に気づき、だんだん耐えられなくなっていく慎一が取る思い切った行動に、日本側も冷酷な反応を返してくる。今度こそは、プロ対プロの本気の戦いが勃発する。




感想:★★★★☆

自分が文化的侵略者であることに気づいてしまった慎一が、どう折り合いをつけていくのかが問われた第2巻。


1巻ではエルダント帝国、ペトラルカ達にオタク文化をどう浸透させていくか悩んでいたのに、2巻でそれを根本からひっくり返す内容。
結果論だけど、これだけ土台をひっくり返す議論をしたうえで10巻以上という長編となったんだからすごい。

例えて言うなら、アンパンマンが「いくらバイキンマンが悪いことをしているからと言ってパンチでお仕置きすることが許されるのだろうか」って言ってるようなものよ。


それだけのどんでん返しをしつつ、慎一が理性的だけど屁理屈のような方法、すなわち「一方的な押し付けじゃなくて、相手の選択の結果なら問題ない」という考えを持てたことが、まぁその続く秘訣なのかも。

そもそも慎一はプロじゃないんだから、正しい方法で乗り切る必要なんて最初から無いって点。
それと、その屁理屈を押し通せるだけの信頼を既にエルダント側から得ている点。
あとは、そもそも”上”の考えを現場が快くは思っていなかった点。


それらが合わさったからなんとかなったといえばそうなんだけどね。
正当な手段とは言えなくてもそれが最善手たり得るのもラノベの良いところだと個人的には思っているので。
大満足です。


……まぁ色々言ったところで、慎一、ペトラルカ、的場さんが政府の重役相手に一泡吹かせるシーンが大好きなだけなんですけどね!!
ペトラルカが一言述べただけで戦況が決まるあの痛快さが堪らない!



スパイ的な何かとして捕まりそのまま慎一のもとで絵描きとして雇われることとなったエルビアについては、意外にも出番少なめ。
もう少し何かあると思っていたんだけど。
対外的な話を今後大きく展開させていくための布石と見るなら、たしかにこんなもんか…。

榊先生の緻密で大きな世界観は『棺姫のチャイカ』でよく知っているので、今後この”萌え”というテーマを軸に世界がどう広がっていくのか楽しみですね!



以上!

アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者2 (講談社ラノベ文庫)
榊 一郎
講談社 (2011-12-28)
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