どもー。
デスカイザーです。

1週間近くラノベの感想を書けていなかったという事実を重く受け止めると共に、今後(少なくとも在学中は)このようなことがないようにしたいなぁ、と思っております。
なにせ積ん読の量が……



それじゃ、今日のラノベ!

伊達エルフ政宗

伊達エルフ政宗

著者:
森田季節

イラスト:
光姫満太郎

レーベル:
GA文庫


【あらすじ】

高校生、真田勇十は戦国時代の真田幸村として転生した―。しかし、そこで出会ったのは眼帯のエルフ!?彼女こそ大名の伊達政宗だという。「同じエルフでも最上のようなダークエルフと一緒にするなよ」織田サタン信長が覇道を進む、この世界で、戦国時代の歴史を知る真田勇十は生き残ることができるのか?「私は必ず奥州を統一する。奥州だけではない、羽州もだ。奥羽を統一してやろう」「東北だけじゃ狭いです。天下狙おうぜ!」「それは…ちょっと難しいかもな」「そこは乗っかってこいよ!」森田季節×光姫満太郎が贈る異世界転生×戦国ファンタジー!




感想:★★★★☆

伊達”エルフ”政宗


分かりやすいくらい分かりやすくそういう設定なんだということが分かり、インパクトの強いタイトル。
さては天才か。



正史との大きく異なる点をあげるとすれば、

・家ごとに種族そのものが異なる
・1583年の時点で信長が生きている=本能寺の変が起きていない
・真田幸村が伊達政宗の客将に

の3点が外せないところ。
もちろんこのストーリーに至るまでの”歴史的事実”の中には正史と異なる部分がいくつもあるけど、これは押さえときたいという所は以上3点。



伊達家エルフ説をはじめ、各武将家ごとの種族設定はツボですね!
221pに小ネタとして勇者一覧表というのがあるのだけども、その中にさりげなく書いてある「六角氏サテュロス説」が特に好きですw
安易ではあるかもしれないけど、逆にだからこそすごく納得いく種族w
むしろ本当にそうだったんじゃないかとすらw



残念な、というか最早宿命ですらあるかもしれない点なんだけど、「伊達政宗の生涯」から逃れられないのが痛いよね。特に最初は。
いかに真田幸村がいるといっても(『信奈』の歴史の修正じゃないけど)、回避できる運命と回避できない事実というのがあるんですよね。

片倉小十郎と伊達成実の2人にだけは伊達政宗は心を開き、母の義姫を信じることができず、父の輝宗を射殺した事を気に病むと同時に周囲から責められ、最上義光に試される。
決定的な戦は、手取川の戦いと、摺上原の戦い。

そこをなぞりつついかに独自の展開を交えていくかが楽しみなんだけど、一方で展開がわかりきってしまうというのは歴史モノの哀しい性なのかも。




話の流れ全体の感想で言うなら、正直なところ『信奈外伝 邪気眼竜政宗』と似たり寄ったり。
人間関係とか戦含めた山場がほぼ同じだからしょうがないといえばしょうがないんだけどね……。

信奈ファンとしての意見を述べるとするなら、向こうよりも「戦国時代っぽくない設定」が多いことが、一番面白かったですね。

この作品の東北地方には既に二郎系がある……!
それがまた成実のイメージと合うわ合うわ!
もうこれから街中で二郎系ラーメン見かけたら成実のことを間違いなく思い出してしまうというレベルでイメージがハマるのよ!

この掴みネタが合ったからこそ、それ以降の現代ネタを許容できたし、純粋に笑うことができたかなぁ、と思います。







政宗がいやにチョロかったのだけはちょっと?だったかなぁ…。
家族に対してあれだけの覚悟を持って望まなければならない過去を持っている政宗が、言ってしまえば何回か窮地を救われた程度で家族を増やそうとするのかどうか…。
しかもそれを小十郎や成実に対して相談しなかったのか。

女心は複雑ですからね…。
わからぬよ…。




と、そんな感じなのですが。
逆に2巻以降、『邪気眼竜政宗』でも読んでないし政宗自体の史実も知らない摺上原の戦い以降の政宗の勢力の広げ方、そして織田をはじめとした諸勢力の動向。
そのあたりがどう展開されていくかによって、作品そのものの面白さが決まってくるかな…。





以上!

伊達エルフ政宗 (GA文庫)
森田 季節
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