どもー。
デスカイザーです。
アカリコはいいぞ
ラノベ属性デッキを組みたい!
今日のラノベ!
感想:★★★★★
銭湯という場の力と、お風呂の物理的な温かさ。
二重の意味でほっこりです…
……(´ω`)…(´ω`)……
↑ 銭 湯
番台のチャラ男…に見えるだけでお客さん想いの二郎と、招き猫の三助に招かれて銭湯を訪れた塔子さんが出会うのは、銭湯を訪れる幅広い年代のお客さんが持ち込むちょっとしたお悩み。
「銭湯独特の開放感が心の垣根を少し低くする」っていうのはもちろんあるけど、それ以外の2つのポイントが書き込まれていてすごい良かったと思います。
そのポイントっていうのは、①香り、色の演出 ②人と人の繋がり です!
①香り、色の演出
まずはなんといってもこれでしょう!
ラベンダー湯だったり桃湯だったりと色々な種類の薬湯が出てくるんですが、どんな色のお湯で目を奪われて、どんな香りに惹きつけられていったのかがじんわりと伝わってきます。
決して多くの言葉で彩られているわけじゃないんですが、それが銭湯特有のシンプルだけど核がある感じを引き立てているんですかね…?
合わせて薬湯の効能も二郎が解説してくれるので、湯上りの感じなんかも味わえたりします。
あとちょっと賢くなった気分にも。
色の演出は銭湯だけでなくファッションのほうもですね。
美月りん先生の前作『姫恋ヤンキーコレクション』ではファッションを題材にしていましたが、今回も割と重要な場面でファッションに焦点が当たっていたりします。
しっかりとした根拠を並べてコーディネートする描写が、なぜか好きです。
「昔ながらの銭湯と、現代風のきらびやかなファッション」という対比構造がお互いの魅力を引き立てていますね!
②人と人の繋がり
番台とお客さんの距離の近さはもちろんなんですが、それ以上に猛プッシュしたいのが五福の湯(というのが銭湯の名前)が繋ぐお客さん同士の繋がりです!
幼なじみ同士、母と娘、父と娘、それに”昔の私”と”今の私”なんかもそうですかね。
さっきちょっと書いたとおりお風呂が心の垣根を少し低くすることが後押しになっているのもそうなんですが、その後押しを受けて一歩踏み出す、そして新たな繋がりを築くこと。
それってすっごく素敵じゃないですか!
そんな新たな繋がりの誕生を当人の気持ちで主観的に味わって、もう1度読み返して今度は二郎の、番台さんの気持ちになって客観的に味わって。
「あぁ、良いなぁ…、良かったなぁ」って思うわけですよ…。
ほっこりですよ…。
「もちろんなんですが」と飛ばしてしまいましたが、二郎との繋がりにも触れましょうか!
太陽のような存在だと作中でも触れられていますが、まさしく太陽のような存在で人を惹きつけるのが二郎。
でも夏のギンギラギンな感じというよりは、春先や秋に縁側であたるポカポカした日差しをくれる太陽っていうイメージですね。
うちに縁側無いけど。
親戚の家の縁側は日当たり絶望的だけど。
実際に縁側でポカポカしたことが無いんだけどっ!!
※イメージです
存在感をなにげなくアピールしてくるんだけど、それが全く鬱陶しくなくてむしろ心地いい感じ。
それを可能にしている二郎の洞察力と対応力は天賦の才であると同時に、しっかり磨きぬかれた才能なんですよね。
お客さんとの関わりのなかで、確かに彼自身の努力によって伸ばされていったもの。
生まれ持っての才能を僻んだって仕方ないんだから、今の自分ができる努力を彼のように、彼以上に、でも適度に力を抜きつつしていきたいなぁ、と思いました。
ところで今ちょっと気になって調べてみたら、やっぱり言葉として存在していましたね、店名の「五福」。
孔子の編纂した経書『書経』のなかの洪範が出典というか原典で、人としての五つの幸福のこと、らしいですね。
その五つっていうのは、
・長寿(寿命の長いこと)
・富裕(財力が豊かであること)
・健康(無病息災を好むこと)
・徳を好むこと
・天命を全うすること
…だそうです。
思っていた以上に縁起のいい店名だったんですね!
そりゃおじいちゃんおばあちゃんも入りに来るわ…!
最後に、気づいてしまったからには記しておこうと思います。
「二郎」+「三助」+「五福」=「塔子」
素敵な出会いに感謝を。
以上!
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デスカイザーです。
アカリコはいいぞ
ラノベ属性デッキを組みたい!
今日のラノベ!
著者: | イラスト: | レーベル: |
---|---|---|
【あらすじ】 自宅の給湯器が壊れたため、スーパー銭湯に行こうとしていたOLの塔子は、かわいい猫につられて、街の裏通りへ。着いた先には、まるでドラマにでも出てきそうな町屋造りの銭湯が建っている。「ゆ」と書かれた暖簾を塔子がくぐると、なんと番台には、金髪イケメンのチャラ男が座っていた―!ひっそりと建つ銭湯「五福の湯」は、カラダもココロも温めて、悩みまでもキレイに洗い流してくれる。貴方も、ひとっ風呂いかがですか? |
感想:★★★★★
銭湯という場の力と、お風呂の物理的な温かさ。
二重の意味でほっこりです…
……(´ω`)…(´ω`)……
↑ 銭 湯
番台のチャラ男…に見えるだけでお客さん想いの二郎と、招き猫の三助に招かれて銭湯を訪れた塔子さんが出会うのは、銭湯を訪れる幅広い年代のお客さんが持ち込むちょっとしたお悩み。
「銭湯独特の開放感が心の垣根を少し低くする」っていうのはもちろんあるけど、それ以外の2つのポイントが書き込まれていてすごい良かったと思います。
そのポイントっていうのは、①香り、色の演出 ②人と人の繋がり です!
①香り、色の演出
まずはなんといってもこれでしょう!
ラベンダー湯だったり桃湯だったりと色々な種類の薬湯が出てくるんですが、どんな色のお湯で目を奪われて、どんな香りに惹きつけられていったのかがじんわりと伝わってきます。
決して多くの言葉で彩られているわけじゃないんですが、それが銭湯特有のシンプルだけど核がある感じを引き立てているんですかね…?
合わせて薬湯の効能も二郎が解説してくれるので、湯上りの感じなんかも味わえたりします。
あとちょっと賢くなった気分にも。
色の演出は銭湯だけでなくファッションのほうもですね。
美月りん先生の前作『姫恋ヤンキーコレクション』ではファッションを題材にしていましたが、今回も割と重要な場面でファッションに焦点が当たっていたりします。
しっかりとした根拠を並べてコーディネートする描写が、なぜか好きです。
「昔ながらの銭湯と、現代風のきらびやかなファッション」という対比構造がお互いの魅力を引き立てていますね!
②人と人の繋がり
番台とお客さんの距離の近さはもちろんなんですが、それ以上に猛プッシュしたいのが五福の湯(というのが銭湯の名前)が繋ぐお客さん同士の繋がりです!
幼なじみ同士、母と娘、父と娘、それに”昔の私”と”今の私”なんかもそうですかね。
さっきちょっと書いたとおりお風呂が心の垣根を少し低くすることが後押しになっているのもそうなんですが、その後押しを受けて一歩踏み出す、そして新たな繋がりを築くこと。
それってすっごく素敵じゃないですか!
そんな新たな繋がりの誕生を当人の気持ちで主観的に味わって、もう1度読み返して今度は二郎の、番台さんの気持ちになって客観的に味わって。
「あぁ、良いなぁ…、良かったなぁ」って思うわけですよ…。
ほっこりですよ…。
「もちろんなんですが」と飛ばしてしまいましたが、二郎との繋がりにも触れましょうか!
太陽のような存在だと作中でも触れられていますが、まさしく太陽のような存在で人を惹きつけるのが二郎。
でも夏のギンギラギンな感じというよりは、春先や秋に縁側であたるポカポカした日差しをくれる太陽っていうイメージですね。
うちに縁側無いけど。
親戚の家の縁側は日当たり絶望的だけど。
実際に縁側でポカポカしたことが無いんだけどっ!!
※イメージです
存在感をなにげなくアピールしてくるんだけど、それが全く鬱陶しくなくてむしろ心地いい感じ。
それを可能にしている二郎の洞察力と対応力は天賦の才であると同時に、しっかり磨きぬかれた才能なんですよね。
お客さんとの関わりのなかで、確かに彼自身の努力によって伸ばされていったもの。
生まれ持っての才能を僻んだって仕方ないんだから、今の自分ができる努力を彼のように、彼以上に、でも適度に力を抜きつつしていきたいなぁ、と思いました。
ところで今ちょっと気になって調べてみたら、やっぱり言葉として存在していましたね、店名の「五福」。
孔子の編纂した経書『書経』のなかの洪範が出典というか原典で、人としての五つの幸福のこと、らしいですね。
その五つっていうのは、
・長寿(寿命の長いこと)
・富裕(財力が豊かであること)
・健康(無病息災を好むこと)
・徳を好むこと
・天命を全うすること
…だそうです。
思っていた以上に縁起のいい店名だったんですね!
そりゃおじいちゃんおばあちゃんも入りに来るわ…!
最後に、気づいてしまったからには記しておこうと思います。
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素敵な出会いに感謝を。
以上!
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