今日のラノベ!

銃皇無尽のファフニールⅩⅢ

銃皇無尽のファフニール ⅩⅢ
スターダスト・クライ

著者:
ツカサ

イラスト:
梱枝りこ

レーベル:
講談社ラノベ文庫


【あらすじ】

イリスに弓を引き、偽物の篠宮都とともに去っていった深月。自らを犠牲にしようとする彼女を止めるため、悠たちは彼女を追う。向かうのは、かつてアトランティス大陸があった場所に残る、最後の不可知領域。だが、そこはサード・ドラゴン―“真滅”のラグナロックの霧に包まれていた。その中に姿を消した深月と都を追って、悠はリーザたちとともに突入するが、そこで彼らが見たものは…!?「もうっ…深月さんは本当に―いつも一人で勝手に悩んで、突っ走るんですから…危なっかしくて仕方がありませんわよ!」冷たい闇の中で、叫んだ言葉を光に変える。霧の彼方に消えた彼女に届くように―。アンリミテッド学園バトルアクション第十三弾!



感想:★★★★★

全方位へのフラグが全て成立していると、ラブコメはこんなに平和になるんですね!



シャワー上がりのリーザ・アリエラ・レン・フィリルの着替えに乱入しても「恥ずかしいけど今さら騒ぐことでもないし…」で済まされるどころか、その場にいることも取り立てて拒否されることもなく。

人類に大いに災いを撒き散らしたヴリトラちゃんのほっぺたをつまみながらババ抜きをさせても怒られず。
ババ抜きの相手だったキーリは、当初の(それこそ禍炎界(ムスペルヘイム)のように)触れたらやけどどころか爆発しそうだった雰囲気は完全に霧散してお母様(=ヴリトラ)の可愛い姿に柔らかい笑みを浮かべ。

義妹の深月からは結婚後の財産管理を何でもないことのように言わしめ。

ティアとイリスは悠と同じ布団のなかにいること自体もはや当たり前のような感じすらあるし。




これが……ハーレム………!!!
というか一夫多妻?

本筋が本筋だけに一般的なラブコメなら多少ギクシャクしたりするところがギクシャクしないで済んだというのは、砂漠の中に給水地点が整備されているような読みやすさがありました。

もっとも、アリエラが言っていた「今のモノノベくんを怒る気にはなれない」という言葉を考えると、そうしなければいけないくらいモノノベが危うく見えていたという裏返しかもしれませんが。
だから次巻以降でのみんなの対応によっては、一夫多妻制の崩壊もありえる。
……いや、皆やっぱり素でモノノベ好きなだけだよな(前言撤回)。
そこで葛藤があるくらいだったら皆で一緒に見初められようとはならないもんな。


モノノベの周りで、水銀よ、成れ!!






本筋のほうで特に重要だった情報は、

・ノインの権能は言葉に宿る
・ノインの力=セブンス・ドラゴン(アポカリプス)の権能≒宙を定める蒼光(シャマシュ)(終焉残滓に最も長く抗った存在)
・篠宮都の魂は本物、ただし在り方は違う
・ツヴァイと都が二心同体、身体の所有者に意識の優先権


本筋はだいぶ前から「なるほど!(分からん)」としか言えなくなってきてるけれども、やっぱりドラゴン関係のほうはふわっとしたところしか理解できてない気がしますね…。
モノノベも言ってたけど、なんでノインの権能としてドラゴンの力が宿っているんだろう…?

あ、でも都のほうはさすがに理解できてますよ?

全ての終わらせ方にもよるけど、もしかしたらツヴァイとしても都としても「帰ってくる」可能性が残されているというのは、今後読み進めるうえでの期待になりますね。
最悪、裏切られても良い。
けど、深月や深月を心配するリーザ、そして何より篠宮先生の内心を考えると、最善の可能性を実現してもらいたいなぁ、と思います。




ヴリトラ出陣の構え。
となると、“本物の”ドラゴンを軸とする『ファフニール』第二章もそろそろクライマックスでしょうか。
14巻も情報量が多くなりそうで、今から恐ろしいです…。



以上!


銃皇無尽のファフニール13 スターダスト・クライ (講談社ラノベ文庫)
ツカサ
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