今日のラノベ!


ゼロの使い魔19

MF文庫Jより
『ゼロの使い魔 19 〈始祖の円鏡〉』です。


【あらすじ】

ラブモードで平穏な生活から一転、才人に試煉の時が!? ド・オルニエールの屋敷では、ルイズとシエスタとタバサが才人をめぐって微妙な攻防を繰り広げる日常が続いていた。国はハルケギニアを滅亡から救うため、聖戦の準備を着々と進めていたが、才人は自分たちにエルフを倒す力があるのだろうかと疑問に思う。「ルイズは、そんな強力な魔法に耐えられるんだろうか……」しかし才人の懸念をよそに、ティファニアも虚無の担い手として使い魔召喚することになり、才人たちの屋敷へとやってくるが、ちょうどそのとき、襲ってきたエルフによって才人もろとも誘拐されてしまう。無敵のドラマティックラブコメ、砂漠編へ突入!!


感想:★★★★★

某所で見た「これほどシリーズが続けば続くほどヒロインの好感度が下がる作品は無い」という感想が忘れられないdeskyzerがお送りします。




第一章〈ド・オルニールの乙女たち〉
この作品で、最も平和で、最も理想に近いシーンがここにありました。
ルイズがいて、シエスタがいて、タバサがいて。
なんやかんやありつつも、賑やかで戦争とは無縁な生活を送る「乙女たち」。
でも、やっぱり最後はルイズとサイトが安らかな時を過ごす…。

虚無とかエルフとかどうでも良いから、もうここで終わらせない?とつい言いたくなってしまうようなとても幸せな1コマでした。





まぁ、結局は「そうは問屋が卸さない」ということになるのですが。

ティファニアとサイトはエルフに攫われ、一生をエルフの土地で過ごすか、心を喪って生きるかという究極の状況へ!
唯一の救いは身柄を預かったのが蛮人大好きという特異なエルフ・ルクシャナだったこと。
彼女がいなかったらまず間違いなくここで物語が終わっていた、というくらいの奇跡。

何より個人的に嬉しかったのは、ここにきて作品の中で一番好きなキャラクターが更新されるというね!

ルクシャナは前巻ちょろっと出てましたが、まだキャラを把握しきれるほどの情報が無かったので実質初登場。
金髪エルフ美乳もの好き一途小悪魔とかもう好きになるしかないじゃない!
紫髪日本人巨乳教徒一途微天然を嫁と言い張っている人が何を言っているんだという話ですが。

一途しか合ってねぇじゃねぇか……!




論理的に考えるとですよ?
ここまで大陸の枠のなかでは、サイトとティファ以外善悪の差はあれど中世貴族の思考が根底にあって、それを逸脱しない範囲で戦争だ内政だとやってきたわけですよ。
ティファはそこに投じられた一石として、「それでいいのかハルケギニア」という役割を充分以上に果たしていたと思います。
ただし、それも学園に馴染むまで。
馴染んでからは「ハルケギニアの文化やテンポに追いつこうと頑張る無垢な子」というポジションになったため、結局貴族軸になってしまっていたわけです。

ジョゼフ王や教皇という周りと違う思考を持つ人たちもいましたが、彼らは共に国家元首。
どうしても「悪の親玉」というイメージであり、作品内でのポジションは周囲と決して交わらない悪の異端でした。

そこに来て現れたのが、ルクシャナという善の異端
中世貴族っぽさも無く、何か悪巧みをしているわけでもなく。
ただただ自分の好奇心を満たすためだけに、死刑覚悟の民族反逆罪にまで手を出す子。
そりゃ惹かれますよ!



そんでもって貴族軸から解放されたティファニア嬢がまた、良い仕事をしてますよー!
言い方悪いかもしれないけど、どんなにやる気があっても守られる立場から動けないのがティファニアの最大の特徴であり武器であるわけです。
彼女が葛藤すればするほど守る側=サイトからしたらやる気の原動力になるし、それを見た彼女はますます葛藤して…という循環が起き。
その結果のおっぱいで、その結果のキスなんです!

いや、それを抜きにしてもこんな魅力的だったかねキミ!と唸るくらいの存在感でした。




そして、冒頭のコメントに戻る。

だってもう、ここまでの「面白い」の要素にルイズがマイナス要素としてしか関わってないんですよ?
逆にすごいぞこのメインヒロイン。

いや、この巻のルイズはすごく良いんですよ。
ただ、その良さは次巻以降で実るものだから、この巻での面白さでは無いような気がします。
次巻以降で調子乗るパターンがあるだけに、そこで全て台無しになったら……ねぇ?

そこも含めてルイズの良さ、と言えるだけの度量がほしい。



以上!


ゼロの使い魔 19始祖の円鏡 (MF文庫J)
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