今日のラノベ!


異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 8

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 8

著者:
むらさきゆきや

イラスト:
鶴崎貴大

レーベル:
講談社ラノベ文庫


【あらすじ】

ついにエルフ王となり、王妃シェラとの初夜がいろいろあって―ディアヴロたちはファルトラ市へ帰還する。エデルガルトのバイト先を訪ねたり、街を騒がす組織と対峙したり、クルムを洗ってやったり…!?しばしの休息のあと、一行は魔王領にある北の山を目指す。今のままでは大魔王モディナラームには勝てない、と考えたディアヴロは、さらなるレベルアップのため、剣聖を頼るのだった。「剣聖よ、この俺に剣術を指南するがよい!」「そ、そんな居丈高に言われたの、初めて…です」打倒大魔王のため、剣の道までも極める!?やがて世界を震撼させる魔王(演技)が絶対的な強さで突き進む冒険譚、第八幕!




感想:★★★★★

7巻の感想で「ほぼほぼ解決」と書いたけれど、今巻こそが本当の解決でした。
封印されていたのものと、封印していた器。
クルムとレムのぎこちなさが取れました。
取れ……たんじゃないかなぁ…。


クルムの言う「レムは感情を抑えすぎ」という話ですが、魔族の存在がキーとなる今作で考えると色々面白いんですよねー。

先祖代々受け継がれてきた魔王の魂は、なぜレムの祖先に宿ることができたのか?
魔王の魂といえば並大抵のものではないでしょう。
7巻ではラフレイシャに心臓の魔王が降りていましたが、あれは他の誰でも良かったのか、それとも彼女でなければならなかったのか。
もし彼女でなかればならないのなら、その選別基準はどこに?
話を戻して……魔王の封印と共にレムの感情を抑える力が働いていたとしたら?
感情と共に本来持っていたはずの力まで抑えられていたのだとしたら?
シェラの持っていた異種族での子作り可能なエンゲージリングの技術が他にも使われていたのだとしたら、その前例、例えば獣人族と魔族の混血なんかは?

そして、魔王クルムの牙により覚醒するであろうレムの力の正体とは…?
こういうアイテム系の伏線は後々覚えていないことがあるので、しっかりメモしておきます。
8巻138p。
シェラが弓使いとしての力を見せたのと同様に、レムが召喚魔法以外の力を見せるその瞬間が待ち遠しいです!!
絶対かっこいい挿絵ですよ!
今巻の挿絵でチラッと見せた金色の瞳で、バーサークもだいぶ入った感じの獣じみたレムとか最高じゃないですか?
最高ですよね。





後半はディアブロ殴り魔術師化計画。
表紙の子・剣聖ササラのもとでの武者修行もといアイテムチート。
むむ…でもチートと呼ぶには常識内ですかね…。
毒有りの経験値果実に、大量の解毒ポーション。
食べては飲み、食べては飲みで1週間足らずの急成長。

でも今気づいちゃったけど、この修行剣聖あんまり関係無いね!!!!


レベル上げて、知識を動作に落とし込んだだけな気がします!!
切羽つまった状況だからこそ的確な指導のもとでの成長が必要で、そういう意味ではササラのもとに行ったのは間違いではなかったですが。
もう僅かでも時間があって、経験値果実がファルトラでも手に入れられるようなもの、あるいはディアブロの飛翔魔術・転移魔術による行動範囲内で手に入れられるものだったらササラの存在価値が蕎麦しかないです!


蕎麦が大事だからこれで良いのか!!(錯乱)




もう少し大魔王編続くと思っていたんですが、あとがき見る感じだと次で終わるみたいです……。
あっれぇ……。

大魔王という脅威への認識が現状ふわっふわなので、イマイチ盛り上がりに欠けるといいますか……。
ルマキーナ編のほうがハラハラドキドキだったなんてそんな。
何故でしょう。
読めば読むほど、魔族より人族のほうが身勝手で醜い存在なように見えてくるんですが……。






以上!



異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術8 (講談社ラノベ文庫)
むらさき ゆきや
講談社 (2017-08-02)
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