ほいほいほーい!!

今日のラノベ!


父さんな、デスゲーム運営で食っているんだ

父さんな、デスゲーム運営で食っているんだ

著者:
みかみてれん

イラスト:
いなほ咲貴

レーベル:
ノベルゼロ


【あらすじ】

デスゲームは誰もが参加を渇望する一大エンタテインメントとなっていた。これは革新的で刺激的なデスゲームを次々と発表し、卓越した運営手腕と恐るべき強運で数々の危機を乗り切る中間管理職・黒崎鋭司の物語だ。上司の無茶ぶり、部下の期待、市場のニーズには応え続けなければならない。時には同業他社や参加者から恨みを買い、巨乳の美人部下から尊敬以上の愛情を向けられても、決して動じてはならない。なぜなら、愛する妻子の生活がかかっているから。そう―父さんな、デスゲーム運営で食っているんだ。




感想:★★★★☆




これは発想の勝ち!



少年エースにて連載中の、同名作品のノベライズ。
原作・漫画タッグでのライトノベルというと、『政宗くんのリベンジ』や『終わりのセラフ』など人気作がたくさんありますが、この作品はそれらに続く作品となるのかというところ。
十分そのポテンシャルはあると思いますが、あとは世間に受け入れられるかでしょうか……?



読み始めてすぐに、






デスゲーム産業!?
どういうことなの!?







と、当然のように思いましたが、
人口とか賞金の出処とか倫理観とか事後処理とか、割と早い段階でそういった細かいことを気にするのをやめて「そういうもの」だと受け入れることにしました。
「テーマの特異性に反して、企業戦士としての黒崎の姿からは学ぶことがたくさんありそうだぞ?!」というほうに気を囚われたとも言う。

恐らく社会の中での扱いは某カイジほど闇社会の産業というわけではなく、一昔前あるいは現在のパチンコ産業に近いものです。
合法だけど後ろめたさがあるアミューズメント枠です。
あれです、入社早々に風適法学ばないといけないやつですよ。




風適法はともかく。

黒崎の人間性がとても魅力的でした!!
家族のことも仕事のことも、どちらも捨てず、そしてどちらからも高い満足度を得られるよう立ち回っているように見えて素敵だと思いました。
仕事って、それ自体に真剣に取り組まなければならないのは当然なんですが、それ以上にその仕事の先に何が待っているのかが大事なのかもしれません。
いわゆるモチベーションですね。
「あれを買いたい」「あそこに行ってみたい」、そして「あの子の笑顔が見たい」。
そのような目標を自然に設定し、それに向かって励めることが凄いです。
尊敬。
そん&けいです。



序盤読んだ段階で
「愛する娘 or 嫁がデスゲームに参加し、それを運営側からバレないようにサポートしたが(エピローグで)バレて、作品名セリフで締め」
という結末を予想しましたが、全然そんな展開ではなく、部下を想い怒れる黒崎の姿がとても眩しかったです。
わたしのこころはけがれている。





残りは読書メモにて!




読書メモ




10p:うん、開幕から狂ってるなこれ!
⇒やっぱりですね、最初はこうなりますよね……。
だって、デスゲームですよ、デスゲーム。
死んじゃうゲーム!
ある意味古代ローマの剣闘士のような感覚なんでしょうか?
……あっ、そう考えると結構理解できるかも。


17p:乳!
⇒でっけぇおっぺぇだな!!!



45p:信頼の上のハッタリ
⇒黒崎のハッタリは、それ以前に獲得した信頼を担保としたもの。
そして、これが出来る人っていうのは人生で得をする……というのがdeskyzerの持論です。
まぁ、なんといいますか。
もっと単純に言えば、ファーストインプレッション(あるいはそれに近い初期)の段階で「出来る人」と分類される事が大事だというものです。

「出来る人」に分類された人は、些細なことで褒められ、多少のミスは「あれ?珍しいじゃん」で済むんですよ。
でも「出来ない人」に分類されたら、特別に褒められることは少なく、多少のミスでも「またお前か……」と言われてしまうんです。
今作で言ったら「出来る人」は黒崎や山羊山さん、「出来ない人」は伊藤ですね。
実際仕事があまり出来ていないというのが何とも庇いづらいんですが、それでも第三話での伊藤に対しての黒崎のような、畏怖ではなく信頼でやる気を出させようとすることができる上司になりたいものです。

……薄々感じていましたが、今日の感想ちょっとブレ気味?



53p:ごまめんモン、愛々娘
⇒サーモンをめんつゆとごま油で漬け込んで1晩置く「ごまめんモン」はいずれ作るとして。
愛々娘という日本酒、存在するのかと思って調べたら……ヒットしませんでした!!
架空だったか…!!
……待て何だこのビキニ娘って日本酒!?



60p:デスゲーム知識 #とは
⇒正しいデスゲーム知識って、何なんでしょうね……
ルールを守って人を殺す…………
うん、やっぱりこういうところで引っかかっちゃうのがにゃぁ……



61p:天網恢恢疎にして漏らさず
⇒天の張る網の目は荒いが、悪人は決して漏らさない。
悪には必ずバツが与えられる、という意味の言葉ですね。
……今調べて初めて意味を知ったのですよ。
言葉そのものは知っていたけれど!(強がり



83p:デス通
⇒大丈夫!デス通の攻略本だよ!



190p:本名……
⇒思いっきり本名晒されてるけど、大丈夫なんでしょうか?
デスゲーム運営会社の人の顔写真は危険だからと撮らないようにしているのに、本名は思いっきり公開しちゃって……。
ついでに嫁さん娘さんがググっちゃったら一発アウトな気がします。
あるいは専門誌をたまたま見ちゃったら。
あとこのシーン、ちゃんと仮面付けてます……よね?
じゃないと……ね?



218p
⇒名誉毀損とか、産業スパイとかその辺りの倫理観は残ってるんだよなぁ……



257p:孤島好きだな!?



264p:因果応報じゃねぇか!?
⇒びっくりした!
びっくりするほど本人のせいでそれを本人も自覚した上で逆恨みしててびっくりした!!

ある意味衣笠くらいクズい人間こそが「デスゲーム運営」と聞いた時にパッと浮かぶ人間かもしれません。
でも明らかに良い業績を出しているのは黒崎たちの会社。
となると、やっぱりどんな仕事でも真摯に取り組まなければならないという結論が浮かんできますね。
おしごと、頑張ろー!




まとめ




書き残したことがあるはずなんですが、思い出せそうにないので一旦ここまでです。
思い出したら追記します!
ちょっともう眠くてだめじゃ。



―ここから追記―


朧げながら書きたかったことを思い出せたので追記しますー。
Twitterでリプ貰ったおかげでなんですがね?


★5じゃなかった理由です。
冒頭であげた「デスゲーム産業ってなんだよ!?」っていうところは、やっぱり気にはなります。
それが成り立つような状況がどのように生まれたのか、無限に好奇心湧きますよ。
……そう、好奇心なんです。
なので、それは★-1の理由ではないんですよね、やっぱり。
自分の中で整理しててもなかなかこんがらがるところではありましたが。

で、文章そのものが酷いとか、受け入れられないキャラが居るとか、そういうわけでもなく。
ストレートに好みじゃないというわけでもないんです。
むしろシリアスとコメディのバランス・緩急が良い(特にVS大正義の章)ですし、必要最低限かつ魅力的なキャラ造詣で、一見暗めな題材の作品は好み。

「じゃあ、何なんだ?」という所がうまく言葉にまとまらなかったせいで、そのまま忘れてしまっていたんですよね、たぶん。

2日くらい考えた結果、その答えが出ました。
「デスゲーム産業ってなんだよ!?」という疑問を飲み込ませつつ、産業スパイや「人の嫌がることが好き」な大正義、などを非道として描いていることに釈然としなかった……ようです。
我ながら細かい。
細かいけど……どうしても引っかかる……魚の小骨のように……
デスゲームの普及に対して「そういうもの」以上の理屈があれば、それ以外の威力業務妨害まがいに対しても毅然とした態度で「あなたは悪者です」というレッテルを貼って読むことができますが……。
恐らく他の誰も引っかからないような所なので……アレです。
この感想は外れ値的な扱いでお願いします……。

だってやっぱり面白いもん!!
家庭を守るために誇りを持って仕事をする黒崎の姿は、オーソドックスながらも幸せに溢れていて、平々凡々ながら魅力に溢れています。
どんなに小骨が引っかかろうと、めちゃくちゃ脂のったアジの開きがあと1分で下げられてしまうって分かったらがむしゃらに掻き込むに決まってます!
つまりそういうことです!!!!


―追記終わり―



以上!



スポンサードリンク