今日はラノベじゃないよ!

死んでいない者 

文藝春秋より
『死んでいない者』です。


【あらすじ】

秋のある日、大往生を遂げた男の通夜に親類たちが集った。
子ども、孫、ひ孫たち30人あまり。
一人ひとりが死に思いをめぐらせ、互いを思い、家族の記憶が広がってゆく。
生の断片が重なり合って永遠の時間がたちがある奇跡の一夜。



感想:★★★☆☆

要点
・第154回芥川賞受賞作
・内容はあらすじの通り
・膨大な登場人物が次第に”繋がる”感覚=家族の形成
・手法はすごい。が、何を伝えたいのかイマイチ掴めなかった




先日都内の大型書店巡りをした際に、神保町の三省堂本店で購入。
1階レジ前のコーナーで見かけた時に一般文芸では珍しく「光ってる」感覚があったので。


第154回芥川賞受賞作品を読むとなって思い出したのは、過去に読んだ芥川賞作品。
第150回芥川賞受賞作品である『穴』。
テレビでの賛辞や受賞という栄光が実はドッキリなんじゃないの?って言いたくなるくらい、まぁ言葉を濁さないでストレートに言うならクソつまらなかったんですよね。

なので、読み始める前はだいぶ身構えてました。


結論から申しますと、色んな価値観を持った”家族”が入り混じる様はとても面白かったです。


内容はあらすじの通り。
ある老人の通夜に集まったその老人の子や孫たちとその妻、さらにはひ孫たちといった「死んでいない者」が、死んだ者」を想い、家族を想い、他人を想う。
その連鎖によって”家族”という集合体をまるでフォトモザイクのように描いた作品になっています。
我ながら良い例えだと思う。フォトモザイク。

それぞれの小さな想いが、1つの大きな想いとなる!





生者よ畏れよ!死者よ集え!



シンクロ召喚!


デスカイザー・ドラゴン!!!





真面目な空気を醸し出そうと頑張った結果反動が凄かった

感想に戻ります



ここまで絶賛で★3どまりなのは何故かというと、そこから何を伝えたいのかが読み取りきれなかったことですね。

「家族って良いよね」

でも、

「家族って複雑だよね」

でも無い。
ただただ「家族です」で終わってる気がする。

それを構成するそれぞれの、例えばダニエルに関しての「日本人とは」とか、寛とその子供達に関しての「子育てとは」とか、はっちゃんの回想シーンにおいての「思い出と記憶」の話、とかは既に”家族”を表現するパーツ化されちゃってるので、本全体として言いたいことには成り得ないし。

そこさえハッキリすれば……というか物語として一番大事なところが抜け落ちてるよねこれ。




やっぱり芥川賞はよく分からない



以上!
今回の感想で一番時間かかったのはデスカイザードラゴンの召喚セリフです。