デスカイザーのラノベ日誌

ライトノベルの感想を……綴るっ!

カテゴリ:その他のレーベル > KAエスマ文庫

どもー。
デスカイザーです。


ちょっぴり転職活動に本腰入れてみたり、まどマギのスロットでレア演出入れてたりしたら結構間空いてしまいましたー!
……(´∀`*)テヘ


ひとまず今回の記事の他に、今週中にもう1作品は感想書けるように頑張ります!
あと気が向いたら今月中に執筆もしてみたいです。
どうしても頭から離れないイメージというかアイディアがあるので。



ではでは。
今日のラノベ!



まんざいせんか

KAエスマ文庫より
『まんざいせんか』です。


【あらすじ】

漫才師だった父の七回忌。和泉穂高は見事な桜に誘われて、演芸場『漫才千花』へと向かった。父が活動の中心としていたその場所で、穂高は魔法のステッキを持った少女・月城憩と出会う。
「わたしと、漫才を、しませんか?」――魔法の練習をしていたというその少女は、突然穂高を漫才の相方に誘った。売れない漫才師だった父のせいで苦労してきた穂高にとって、自ら漫才をやるなんてことはありえない。穂高は誘いを断ったが、入学した高校で同じクラスに憩の名前を見つけてしまう……。
ほんわかラブコメ漫才、いよいよ開演!



感想:★★★★☆


放送中の『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』をスルーしてあえて同時期発売のこちらを推していくスタイル




タイトル通り、漫才がコンセプトの作品です。
そして同時に、亡き父親と息子の愛情の物語。

この作品の何が恐ろしいかって、
「緊張感からの開放」というお笑いの鉄則と、
「コメディとの落差」という感動の鉄則を同時に成立させたことです。
相乗効果ですよ!相乗効果!!

『生徒会の一存』をはじめとしたギャグラノベの金字塔作品も、言ってしまえばこの相乗効果によるところが結構大きいと思ってます。
漫才がコンセプトということもあり、それらの作品よりもコテコテのお笑いになっているところが差別化ポイントで、今作最大の魅力でしょう。

キャラ紹介からお笑いから感動ポイントまでを単巻でまとめているというのもポイントです。
なんとなくの印象ですが、今作(親の遺志や意思を子が知り、泣く)と同レベルの感動がギャグラノベで出てくるのって3巻以降でのテコ入れという意味合いが大きいような気がします。
構想段階から存在するコアな情報だとしても、「キャラ見せ」「初見」から読者に明らかにするほどベーシックな情報では無い。
……そんな感じです?

逆に言えば、今作における親子関係というのはそれだけコアな情報ということになりますね!

そう、正直なところ穂高が亡き父の想いをどう受け止め整理を付けるのかがとても繊細だったのに対して、穂高と憩のラブコメがやっつけに見えてしまう部分はありました。
憩の行動原理が非常に単純…………まっすぐなのは良いポイントだと理解しているんですが、こればっかりは「見えてしまう」ものはしょうがないですね。
メインヒロインは父(没)(魔法少女)


肝心かなめの漫才パートですが……非常に出来が良く面白かったです!
ある意味この漫才が上滑りするようなことがあったら悲惨でしたが、そんなことはなく本当にホッとしています。ストーリーとかキャラとかより何よりそこが読む前に不安だったので(笑)
笑いを狙いに行く文章、結構ダイレクトに力量出ちゃいますからね……。





残りは読書メモ。



~memo~


※※p:章タイトルで一番好きなのは?
⇒章タイトルが内容を示唆する憩と穂高の漫才になっているのが今作の特徴の1つ。
どれも面白いんですが、あえて一番を決めるとしたら……。
第五章!!

『和泉君、聞いてください。歌います。♪まいごのまいごの、こやなぎさん♪』
『誰!?』


(注)章タイトルです。こやなぎさんは本作には登場しませんのであしからず

deskyzer個人のツッコミ論として、「ツッコミは短く、勢いよく」と、「ツッコミに敬語はいらない」の2つがあるんですが、もうこのツッコミは最高ですね。
「いや、こやなぎさんって誰だよ」って静かなツッコミじゃダメなんですよ。
このボケを聞いた瞬間、周りの人が真っ先に思うであろうことを真っ先に代弁する。
これこそツッコミの王道にして至道。
更にこの「誰!?」ネタは本文中16pで既に使われたネタ。


さぁ、皆さん!このテクニックは何というでしょうか!
せーの!!



「「「「天丼!!」」」」







12p:なんでやねん
⇒伝家の宝刀「なんでやねん」をプロローグで消化するあたりに、「この作品は本気の漫才で勝負します!」って意思表示を感じました。
先ほどツッコミに勢いが必要だと申し上げましたが、もちろん時と場合によっては静かなものもOK。
そしてこの場面では「情緒あふれる建物から」「高校生の女の子が持っていたであろう」「魔法少女風のステッキが」「ふっ飛んできてぶつかる」という、カオスな状況&初対面。
そこに王道中の王道をぶつけることでギャップを生み出す、と。

……感想というよりはお笑い批評みたいになってきましたね!




34p:通販かっ
⇒言葉に出してのツッコミはこの言葉だけなのに、心の中で更にツッコミを入れる。
さりとてそれは最後まで心に留める。
そう、それはツッコミを聞いた周りの人が「なるほど、確かにこのボケは通販だ」と納得する際の快感を笑いのブーストとするためです。
「解説された」よりも「自分で見つけた」ほうが気持ち良いですから。
やはり良いツッコミです!!

……やっぱりお笑い批評ですよねこれ。



79p:~二章終わり
⇒父や漫才が関わると途端に頑な拒絶に入る穂高ですが、このシーンでは割とあっさり憩のアプローチに陥落します。
このアプローチに穂高が感情的になる、となってくるとよくあるラブコメになりそうなものですが、そうではなくその後の「父への劣等感・嫉妬に近い」感情という所への伏線にしてあるのが良いです!
ただ、それと同時に先に挙げたラブコメやっつけに見える案件の第一定理になっている面も。
むずかしい……

……ようやくお笑い批評から離れましたね



188p:これは辛いよなぁ……
⇒自分が苦手だと、嫌いだと、理解できないと思っている人と似ていると言われる。
精神的に相当キますよコレは……。
周りからすれば一応褒めている……のかどうかは疑問の余地があり寄りのありなんですが、多分褒めているということで話を進めます。
この巻が終わった後の穂高が同じ状況に出くわしたら一応褒められていると自覚して会話を進めることができるでしょうが、仮にも直前まで「バカだなぁ」と言っていた相手と「似ている」って……ねぇ?
穂高がどうこうというよりも、これは周りの大人たちの対応が良くないでしょう。
何を立派だと思って「バカだなぁ」と言っているのか、それを伝えてあげるくらいのことをしてあげるべきです。
それが、穂高父への恩返しではないでしょうか?



~memo~



後半100ページはメモをするのも忘れて読みふけってしまいました。
まさに相乗効果が発揮された部分。
威力が高かったです。ハイドロポンプくらい。




次作への期待大です!
見逃さなければ読みます!



以上!


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どもー。
デスカイザーです。


雪すごかった@神奈川西部
寒くて震えて困ったそんな時は、しょうが紅茶飲みながらの読書ですよ!
ぽかぽか!




ラノベ!今日の!(倒置法)


無彩限のファントム・ワールド

KAエスマ文庫より
『無彩限のファントム・ワールド』です。


【あらすじ】

人間の脳機能に変異が生じた近未来。人は幽霊や妖怪の類を認識できるようになり、それらを「ファントム」と呼ぶようになった―――。  ホセア学院の高校1年生、一条晴彦はファントムに対抗しうる特殊能力をもち「五行の氣」で戦う先輩の川神舞、『ファントム・イーター』と呼ばれる能力をもつ和泉玲奈、ファントムと孤独に戦う水無瀬小糸と共に苦しくも楽しい〈煩悩溢れる〉学園生活を送っていた。  そしてある事件をきっかけに彼らはこの世界の真実を知ってしまう―――。 《第四回京都アニメーション大賞小説部門奨励賞受賞作!!》 衒学的知識と残念な煩悩が世界を巻き込む学園ファンタジー開幕!!


感想:★★★☆☆

KAエスマ文庫の作品は初ですね!
電撃文庫なんかと同じ17×43文字なんだけど、フォントが大きい分空白が少なくて圧迫感ありました。
読書慣れしてなかったらこれだけで読むの諦めそうな…?



良かったと思う所!
ベクトルの違う魅力があるキャラ
・章ごとにテーマの違う主人公・晴彦の披露する知識
・何気ない晴彦の危うさ
・京アニ感溢れるセリフ回し


1つ目と4つ目は連動しますね。
京アニ作品を見てる時、一番特徴的だと思うのは主人公の叫びツッコミです。
特にわかりやすい例だと『境界の彼方』とか『甘城ブリリアントパーク』とかですね。
主人公が「自分の中で信念を持つ」ことに共通していて、それをヒロインたちに突っつかれることに対してツッコミを入れ、勢いを出したり、あるいはその直後に空白を挟んでひとつのバカっぽさを演出していたりするのが私の好きな京アニ作品の特徴だと思います。

今作も自身の持つ能力への”可能性”だったり思春期のリビドー的なものだったりとヒロインたちからは白い目で見られがちですが、概ねその特徴に当てはまっていたと思います。
私はそういう”間”が作るFunnyな笑いが好きなので良かったですが、人によっては「何言ってるんだ…?」な空気になることこともあるので……不特定多数の人におすすめはできない作品かもしれないです…。


最初はショートスパッツを履いていた舞先輩が、晴彦の微々たる活躍に心動かされたのか途中からショートスパッツを履いていなかったのが印象的です。
小糸の晴彦への急接近もそうですが、今作はとにかくキャラの内面がはっきりとは描かれていません!
いや、描かれているんですが!(どっちやねん!)
「9割方こう思っている」という確信に近い推測で止まるんですね。
なので、唯一ほぼしっかり描かれている玲奈に比べて、舞先輩や小糸は1割の遊びの部分がより魅力的に写っていたように思います。



2つ目は、私の大好きな雑学タイム!!
「全生活史健忘」や「シュレーディンガーの猫」みたいに普通に生きていれば耳にするレベル(かもしれない)レベルから、「フット・イン・ザ・ドアテクニック」や「タコ 観察学習」、「自己拡大型の褒め言葉」のようにやや専門的な方面まで、結構詳しく書いてあります。
……こう見ると社会心理学で扱う内容に偏っていますねー。
印象に残ったものを挙げただけで、他にも哲学や物理学もあったはずですし、小糸の辛辣な名言ツッコミという新ジャンルなツッコミでは「ルビコン川を渡る」のように(恥ずかしながら)初めて意味を知るワードもチラホラあって、とってもタメになりました!
(買って)きた!見た!勝った!


3つ目は……今に思えば伏線だったのかな。
1・4つ目についてで書いたように賑やかな会話が続き、いかにも何の悩みも無さそうな主人公だと思っていたのに、一人暮らしの家に戻った彼がやっていたのはひたすらに本を読み、ひたすらに絵を描くこと。
それは「戦闘では役立たずな自分の価値を少しでも高めるため」。
余りにも痛々しい動機に見えたのは、やっぱり昼間の彼のテンションとの差でしょうか…。

いや、最初は「こいつ、裏ではしっかりやるタイプなんだな!偉い!」と思って読んでいたのですが、その描写が2回3回と繰り返されると次第に狂気じみたものを感じるようになりまして…。
夏休みも始まるかどうかという時期には寝不足でぶっ倒れそうになっていましたが、普通に考えて春先にも関わらず窓の外が白むまで知識を蓄え遅刻せず学校に通う生活を何ヶ月も続けられるわけがない!!
「いや、俺はやってるけど…」というあなたは凄い!!

そしてその異常な耐久と記憶力は、実は晴彦は人では無かったという結末へ。



ん~?と思った所!
・晴彦の覚醒
・語尾の揺らぎ


その結末を受け入れるのに時間がかかったのが正直なところ。
『無彩限のファントム・ワールド』というタイトルの通りに、この作品の恐らくメインのメッセージである部分は「この世は人の脳が生み出した、彩りに限りの無い幻想の世界なんだ」というところだと思います。
それがまさか晴彦が人間じゃないとなってしまうと……!
確かに脳が生んだ存在ではあるんだけど、舞先輩たちの異能という幻想とはまたベクトルの違う話じゃないですか!!

その後の戦闘含め、それまでの章とは物語そのものが変わってしまったかのような急展開。
「物語の抑揚」とも「ストーリーの荒れ」とも取れますが……私が読んだ時に抱いたのは正直後者でした。



語尾の揺らぎは読んで字の如くですね。
特に舞先輩なんですが、急激に凛々しい発言をなさることが何箇所か…。
特に83pの「バカ彦!絵を『描く』準備をしなっ!」が特に気になってしまって…。
細かいことですよ?すっごい細かいことですが、舞先輩ならいくらバカ彦と呼んでも「準備をしなっ!」ではなく「準備をしなさい!」って言うと思ったので。
でもこういう違和感の積み重ねが作品全体への不信感にも繋がっていきますからね…。




ストーリー全体としては、晴彦を取り巻く生まれの秘密に関わる諸々の情報だったり、舞先輩や小糸のもう少し踏み込んだ話なんかが今後気になるところ!
アニメが2巻のストーリーを扱っていない場合冬コミで扱う作品優先になるので読むのは先になりますが、なんとか年度内には2巻を読めたら良いなぁ、とは思っています!




以上!


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