デスカイザーのラノベ日誌

ライトノベルの感想を……綴るっ!

カテゴリ: 講談社ラノベ文庫

どもー。
デスカイザーです。


今日は、スロットのアプリをオートで回しながら簿記の勉強していました。
食傷感と射幸心の間(はざま)で揺れるdeskyzerの明日はどっちだ!(給料日的な意味で)



明日のことは明日に任せて。
今日のラノベ!


ドラどら王子の新婚旅行


講談社ラノベ文庫より
『ドラどら王子の新婚旅行』です。


【あらすじ】

5人の美少女花嫁と結婚した“ドラゴン乗りのどら王子”クラルト。新婚旅行を控えてウキウキの6人だが、花嫁たちそれぞれの出身国から、今回のハーレム婚について説明を求める書状が舞い込んだ!戦争にも発展しかねない王国の危機に、釈明のために飛び立つ新婚夫婦婦婦婦婦!待ち受けるのは、コワモテ無敵の剣豪、半裸の魔乳魔女、超絶ブリッ子王女様、そして、すっぽんぽんの幼女?挨拶回りの中、クラルト達は世界が長年抱えてきた争いの火種に直面する。大陸をまとめる次期国王夫妻妻妻妻妻の器が試される時、彼らが導き出した結論は―?怒涛の冒険&ヒロイン増量で楽しさ大幅パワーアップ!オールレンジ・ハーレムラブコメ第2弾!



感想:★★★★★

5人の妻を等しく愛でるストーリーながらも!
新たな嫁候補を次々と投下し続ける!!
それでこそ、真のハーレムものであるっっ!!!


作者、あるいは作者と編集を合わせた制作サイドの才能の片鱗はあらすじの「夫婦婦婦婦婦」「夫妻妻妻妻妻」で感じていただければと!
このあらすじ、ナレーターになったつもりで全力で読むとすごく面白い。
ふうふふふふふwww





さて、今作は『ドラどら王子の花嫁選び』の続刊です。
各国への結婚挨拶まわりついでに新婚旅行!という、なんともクラルト達らしい内容。
ムサシ&メリィ&ヴェヌセラル回でもあります。
そして他国から来た3人がクラルトとの仲を深めるほど、身近な存在だったエフリークとカイトスの相棒感が引き立わけです!
さらにさらに、新キャラのオロチが嫁以外の「家族」としてのポジションを開拓していき、さらにさらにヴェヌの姉・プリネルラや新キャラのノイス、既存メイド・ゼナンが嫁候補……に?な雰囲気を漂わせたりとなんとも濃い1冊です。
これ本当に1冊に収まってるのが奇跡ですよ……。



⇒嫁’sについて

ムサシとおやっさんとの、古風で、だからこそ想いの丈が伝わってくるやり取りにはウルッときました…。
全体的に洋風な作品ですが、ムサシの国が出ていた第三章だけは別の作品であるかのような雰囲気で、好きですね。
すっごいもどかしいけど、そこに確かな美学があるっていうTHE・サムライな感じがたまらないです!


メリィの国はアフリカのが雰囲気近いのだけども、「森に住む民=エルフ=中世=欧州」みたいな図式が頭に刷り込まれているせいで、ヴェヌの国(=欧州的雰囲気)との堺が曖昧だったり。
それはそれで英仏戦争を彷彿とさせるので世界観のイメージとしては成り立っているのが不思議。
……どちらが英でどちらが仏かはご想像にお任せします。


ヴェヌは1巻からの成長に涙ですね…。
まさかあのつんけんしていたヴェヌが、クラルトにスリスリしてうっとりするなんて!
スリスリされたら気持ちよさそうなヒロイン第一位に決定です!
ちなみに二位はロイナ。

スリスリはともかく、生まれつきの髪色で煙たがられてたヴェヌにとってクラルトはお婆さま以来の心を許して一緒に居られる人。
そういう人のために頑張る才能にかけて、ヴェヌの右に立つ人はいないでしょう!
ノイスとの優勝決定戦はハラハラしたけど、それでも不思議と勝利は疑わなかったことが自分の中では印象深かったです。
新婚旅行を通じてエフリークを呼び捨てで呼んじゃうくらい親密になったことですし、これからもヴェヌはもちろん嫁たちで仲良く騒がしく結婚生活を楽しんでいただきたいものです…!




⇒新キャラ+αについて


オロチちゃん!
嫁、妹に続いての家族の形すなわち娘ポジション!
手のかかるわがままっ子を経て、今風のギャルっぽいワガママさんになり、魔力を取り戻し日本神話風のワガママさん(?)に。
同情するなら贄をくれ!!
童貞のくせに立派に子育て宣言をするクラルトさんの人生、本当に面白そうで羨ましい限りです!
きしゃぁぁぁぁぁっ!!



プリネルラ!
存在自体は1巻でも出ていましたが、しっかり登場したのは初。
いやよいやよも好きのうち、いやよいやよは好きだから。
まぁなんというか……薄々そうなんじゃないかなぁと思っていたんですけどね!
勘違いと強がりと風土がそうさせてしまっただけで、本当は仲良し姉妹でした良かったです!
そしてヴェヌよ、プリネルラが普乳ならばまだ成長の余地はあるぞ!まわりの嫁たちには叶わないだろうけど!!

……普乳って良い言葉ですね。響きからして柔らかそう。
巨乳でも貧乳でもなくちょうど良いおっぱいこそ至高だと思います。




ノイスちゃん!
射撃大会の決勝でヴェヌと死力を尽くして戦った、血と赤いものが盲目的に大好きな女の子。
ぶっちゃけ謎多き子なのです。
いや、軍幹部の娘だとか、ヴェヌの対戦相手だとかってことなんだけど、それだけにしては新キャラの登場理由としては少し弱いような…?
裏を感じます。




ゼナン!
…………は、ハイライトが消えた感じの温度のある無表情が最高ですね。相変わらず。
どうなんでしょう、嫁入りするんでしょうか…?




キャラが多くなっても、まだ余裕がありそうな印象です。
決してマンネリを感じさせない工夫の詰まった、まさにハーレムものの1つの完成形とも言える『ドラどら王子』シリーズ、ぜひとも長く続いてほしいですね!
……っていうのを本当は発売してすぐに言うべきだったんですが、そこは反省です…。




以上!


ドラどら王子の新婚旅行 (講談社ラノベ文庫)
愛坂 タカト
講談社 (2017-06-02)
売り上げランキング: 756,926

今日のラノベ!

ギャルこん2!

講談社ラノベ文庫より
『ギャルこん2!ギャルと合コンに参加することになった。』です。



【あらすじ】

「あたしと一緒に、合コンに参加してほしいデース」そんな真乃のお願いにより、オレは人生初の合コンに参加することになった。ギャルが苦手なオレにとっては気が乗らないのが正直なところだが、真乃の頼みとあらば仕方ない。だが、いざ会場に向かってみると、そこに現れたのはオレの知っている真乃の姿ではなく、肌が黒くなってギャル度は高めだが、態度は逆にお淑やかになっているという、明らかに様子のおかしい真乃…いや、真乃の偽物だった。首をかしげるオレたちだが、一方で、果音の様子もまたおかしい。オレを騙してホテルに連れ込んだかと思うと、そのままオレを押し倒してきて…!?純情ギャル&真面目少女との新婚生活ラブコメ第二弾!



感想:★★★★☆


(1巻で受けた『僕の文芸部にビッチがいるなんてありえない』と似てる…っていう印象は全く無くなったということを最初に。)

『ギャルこん!2』ではなく、『ギャルこん2!』なんですね。
階乗だから実質4巻です(違います)。
あぁ、なるほど。
ギャルと合コンにってことですか(違います)。



1巻の感想では「果音ちゃんの感情出るシーンをもっと読みたい!」と書いていましたが、その点についてはとても満足です!
ラブホでおっぱい見られちゃうシーンの赤面なんかね、最高ですよね!
本当に「なんてこと無い」なら目隠しも手を縛ることも無いわけだから、彼女が吐露した以上にドキドキしていたことは明白!
服を着る前に拘束を解いてしまうなんて初歩的なミスを彼女がシラフでするはずがない!
そう、ドキドキしていたことは明白!!

明白である!!!!

って事あるごとに煽って羞恥と蔑みの目線に晒されたい。


後半、真面目なシーンで言い負かされてしまった果音の涙もまた、ベクトルは違えど羞恥と同じで今までならあり得なかった表情ですよね。
論理的に完璧な筋道を立てているが故に、それを超える理屈(または屁理屈)を出されたら即応できないのが果音ちゃんの弱点。
幼なじみっていうだけじゃなく、果音ちゃんのほぼ唯一と言って良い弱点を補完できてしまうケータローが憎いもとい羨ましい……。





「自分の信じる道を大事に」×「人は見かけによらない」
1巻の感想では前半部分しか見抜けませんでしたが、2巻でダブルテーマだったことに気づくことができました。
果音ちゃんは先に言ったとおり。
真乃(ギャル)と真乃の真似をする偽真乃(黒ギャル)の2人と本物の(?)ギャル3人組に今回付加された意外性は山ほど。
ヒメルダが実は年下で、中二病でごまかしているけど実はもっと構って欲しかった!っていうのもそうですよね。

まぁでもやっぱり見た目から受ける印象からはなかなか逃れられないですもん…。
だから偽真乃父の言う「世間はこうやって見る」っていう意見は、分かってしまうんですよね…。
頑なで視野が狭かったからイラッとしたけれど、決して間違っているわけではなく。

折り合いつけるの難しいけど、周囲に迷惑をかけすぎずにしよー!
っていうザックリとした着地しかできないですごめんなさい。





合コンの話をしよう。

あのね?南野さんがすんごい可愛いんだ

ここで可愛いと思ってしまったこの感情が、まさにケータローのトラウマの引き金であることを忘れないようにしておきたいです。
ギャルトラップ、あるいは南野マジックとでも名付けよう。





次は順番で言うならヒメルダ回になるのかな…。
真乃、果音ちゃんからは一歩引いた立ち位置の彼女がメインになるとしたら……良い意味で予想外の展開の連続になりそうで楽しみです!!


以上!


ギャルこん2! ギャルと合コンに参加することになった。 (講談社ラノベ文庫)
三門 鉄狼
講談社 (2017-02-02)
売り上げランキング: 227,299

どもー。
デスカイザーです。


「ここまで溜めたら今やっても後でやっても変わらないだろ!」
ってことで、読み終わったのが新しい順に感想を投稿していこうかと思います。
新鮮な感想は新鮮なうちに、熟成させてしまった作品は更に熟成を重ね味を出せる……出るかなぁ…。




今日のラノベ!



この素晴らしく不幸で幸せな世界と僕と!


講談社ラノベ文庫より
『この素晴らしく不幸で幸せな世界と僕と!』です。



【あらすじ】

勇気を出して告白し、豪快に砕け散った僕の前に突然現れたのは、パンツをはいていない金髪の美少女。彼女は世紀末にあらわれるはずだった「恐怖の大王」の魂を探している天使だという。けど、そんなことより早くパンツはいて!スカート、たくしあげないで!そしてそんな僕たちを見下ろすもう一人の桃色の髪の美少女。彼女はちゃんとはいている様子なので、ひと安心…と思ったらおしりから生えているのは尻尾…え?キミは悪魔??しかも「恐怖の大王」の正体が、××だって?!だからキミも、なんで脱ぐのさ!?第1回講談社ラノベ文庫新人賞佳作受賞作。



感想:★★★★☆

引越しの片付けの一貫で本棚を整理していた時に見つけました。
ラノベ文庫の『このすば』こと『この素晴らしく不幸で幸せな世界と僕と!』。
『湯けむり温泉郷まほろばの非日常~おんせん部活動日和~』で僕の中ではお馴染みの水樹尋先生のデビュー作ですね!
2012年2月刊行なので……5年半前!


天使のセラフ、悪魔のベリアルが、主人公・一樹の中に眠る大王様の魂をめぐって対立しているというのが物語の基本。
死後の幸せが確約されているとはいえ、天使に無邪気に命を狙われ悪魔に罵倒されながら命を救われるという構図そのものに一樹の不幸っぷりが凝縮されています…(笑)



基本的に世界の法則とか起承転結とか文脈とかを無視するタイプの無邪気さを発揮するセラフがとてもいい味を出してました!
天使の頭の輪っかを蛍光灯で代用して、代用できちゃったあたりで考えることをやめたよね!
54pでの出来事です……。

そして、天使がかき乱す?ひっくり返す?のを丁寧に積み直そうと真面目に頑張るのがベリアルちゃん。
たまに暴走するけど。純真だもの。
恐怖の大王が復活しても(理由はしっかり付けた上で)人類の敵にまわらないので、あまり悪魔してないです。
そして純真です。
どれくらい純真かというと、

Q:恋人になって最初にすることは?

A:交換日記


ってくらい純真です。
大王も思わずダメだしです。
でも、可愛いのでOKです。
155pくらいの大魔王とのやり取りなんですが、1冊通して1番好きなシーンだったりします。





タイトル『この素晴らしく不幸で幸せな世界と僕と!』にはちょっと引っかかってました。

この素晴らしく不幸で幸せな世界「と」僕と、であって、
この素晴らしく不幸で幸せな世界「で」僕と、でないことに。

下だったら、一樹がセラフやベリアルと共に、あるいはクラスメイトの姫ちゃんや大王様なんかも一緒に、不幸体質だけど幸せに生きるんだ!的なビジョンが見えるわけですよ。
でも今作は上で、世界と僕=主人公が並列に置かれているわけで。
最初読んだときは正直ちんぷんかんぷんでした。
『わたしとことりとすずと』的な何かかと。


やっとのことで解釈が出来たのが終盤、大王様と戦うシーン。

「僕」が命を差し出せば「世界」に少しでも希望がある。
素晴らしく不幸で幸せな「世界」で「僕」が生きることを諦めれば、もしかしたら。


この素晴らしく不幸で幸せな世界と僕と、天秤にかけるなら世界を選ぶ。


それが一樹の選択でした。
でもセラフとベリアルからしてみれば、少なからず好意を寄せていた相手がそんな考えから大王様に殺されてしまったわけです。
セラフも途中からは死後の幸せではなく現世での幸せを実現させてあげようと頑張っていたのに。


この素晴らしく不幸で幸せな世界と彼とを天秤にかけるなんて、本人だろうと大王だろうと許さない。


セラフはここまでず~~~~っとぽけーっとした雰囲気を漂わせていましたし、ベリアルは一樹を守っていたのはあくまでも大王様の魂のためでしたし。
矢印が全然別の方向向いていたのに、急にギュンッと一樹に向いたことに痺れました。

最終的なオチをまとめるならば、再び一樹のもとに封印された大王様へのメッセージという形で、


この素晴らしく不幸で幸せな世界と僕と、ともに。



というような感じでしょうか!
人の願いは自分勝手でわがままで、争いが絶えず、分かり合おうとしないようなものばかりだけど、それだけじゃないんだよ?と。
だからここで見守っていて?と囁きかけるような一樹のメッセージであり祈りです。




今巻では何とも言えない端役感ただようクラスメイトの姫ちゃんの今後の動向に注目です。
一応、一樹の好きな子だしね?

あとどうでもいいけど、サキュバスでもないのに胸に逆ハートマークつけてるベリアルににじり寄って赤面フィーバーさせたい!



以上!



この素晴らしく不幸で幸せな世界と僕と! (講談社ラノベ文庫)
水樹 尋
講談社 (2012-02-02)
売り上げランキング: 1,298,936

どもー。
デスカイザーです。


発売情報をまとめてすらいないので、何を買ったら良いのかも分からぬ状況。
非常にまずいです…。

ひとまずはHJ、スニーカーの新作が豊作なのでそれを消化しつつ『信奈』最新刊を待つ感じになるのかなぁ、と。




今日のラノベ!

あのねこのまちあのねこのまち

講談社ラノベ文庫より
『あのねこのまちあのねこのまち 壱』です。



【あらすじ】

駅では電車が素通りし、地図にあるのにたどり着けない町、夕霧町。びっしりと生えた大根が道を塞ぎ、地蔵が抜け道を教えてくれるこの町には、一匹の猫がいた―。ポルターガイスト現象に悩む高校生・墨染幸一は、たまたま夕霧駅に降り立ち、相談屋を営む少女・フミと出会う。彼女の店にはいつもフシギな相談が。影が消えたり、角が生えたり…。「私は何でも解決出来るからね」と笑うフミに振り回され、幸一もおかしな町を駆け回る!ヒトもアヤカシも恋も呪いもハッピーエンドにするために!!しかし、やがて幸一は知る。のんきに茶をすする彼女の、あくびに隠れた哀しい祈りを―。とっても愉快でちょっぴり切ない、脱力系お悩み解決ファンタジー!



感想:★★★★☆

第6回講談社ラノベチャレンジカップ大賞受賞作!!


あのねこのまちあのねこのまち
     ↓    ↓ 
あのね この町 あの 猫の町


というタイトルからも分かる不思議系物語。
二章までの雰囲気は和製不思議の国のアリス、みたいな印象でした。
……言うて「不思議 迷い込む」くらいしかアリス要素無いけれども!

猫又のフミが、のほほ~んとしながらも依頼者のために力を尽くす。
そんな、あたたかいおはなし。
主人公が世話を焼き、世話焼きの世話を焼きにフミの友人が来て、その中心でフミがにこにこゴロニャンしてるような。
まさに表紙から想像した通りの物語。


そこから一転する後半、三章以降はあたたかさが「あたたかい」という一面だけじゃないことを教えてくれる物語。
低音やけどのような。
依頼者の求めることを叶えるのがハッピーなのか、依頼者の求めを退けてでも別の解決策を探すのがハッピーなのか。
読み終わった今だからこそ、そのどちらでもないと言うべきなのかなぁ、と思います。

フミとイネおばあちゃんの時は、イネおばあちゃんの生きる理由を求める心と、フミのおばあちゃんにとにかく生きていてほしいという心が相反してしまったが故の結末で。
もしかしたらイネおばあちゃんが寿命を永らえさせることで新しい生きる理由が生まれたかもしれない。
フミの選択にはそういう未来もたしかにあったでしょう。
でも一方でその理由が生まれるまでに数多の苦痛が待っていたかもしれない、見つからないかもしれない。
失敗とまでは言わなくても、そんな未来があったかもしれません。
そしてイネおばあちゃんが選んだのは、そんな未来をまとめて捨てる、本来の死の運命に逆らわないこと。



東さんと鬼の時は、東さんの生き続けたくないという気持ちと、愛する”人”にとにかく生きていてほしいという鬼の気持ちが相反した結果の相談で。
「大切な人を亡くす」という経験が発端だったからこそ、愛する人に同じ思いをして欲しくないという気持ちが働くのは自明だったかもしれません。
が、フミには自分の過去が強く重なってしまい…。



フミがイネおばあちゃんを亡くした時の悲しみは、それこそトラウマになるほど。
「依頼者を笑顔にするため」ではなく、「みんなを笑顔にする」というフミの行動原理さえも見失ってしまうほど。
東さんを殺したら、鬼が悲しむのはフミが一番良くわかっているのに……。




主人公がポルターガイストを父のものだと頑なに認めなかったり、
好きな女の子と目線を合わせられなかったり。

素直になれない人を素直にすることは比較的簡単かもしれませんが、

半身とも言える存在の死を受け生きる理由を失った少女や、
のぞまぬ生を与えられた死を望む少女に死を与える猫又みたいに、

素直な人の意見を翻させるのは生半可な苦労でできることじゃないのかもしれません。





そんな難しいことを考えるよりも先にフミのYシャツに終始興奮していたなんてそんな





以上!


あのねこのまちあのねこのまち 壱 (講談社ラノベ文庫)
紫野 一歩
講談社 (2017-08-02)
売り上げランキング: 106,570

どもー。
デスカイザーです。


今月創刊のKラノベブックスを早速買い逃していることに今さっき気がつきました…。
探さな…。



今日のラノベ!


クロックワーク・プラネット1

講談社ラノベ文庫より
『クロックワーク・プラネット Ⅰ』です。


【あらすじ】
―唐突だが。世界はとっくに滅亡している。
死んだ地球のすべてが、時計仕掛けで再現・再構築された世界―“時計仕掛けの惑星(クロックワーク・プラネット)”。落ちこぼれの高校生・見浦ナオトの家に、ある日突然黒い箱が墜落する。中にいたのは―自動人形(オートマタ)の少女。「あんな故障一つで二百年も機能停止を強いられるとは。人類の知能は未だノミの水準させ超えられずにいるのでしょうか―?」
破綻と延命の繰り返し。作り変えられた世界と、変われない人類。理想と現実が悲鳴をあげる時、二つの出逢いが運命の歯車を回す!榎宮祐×暇奈椿×茨乃が共に紡ぐオーバーホール・ファンタジー!



感想:★★★★☆


なんというか、猛烈。




序盤~中盤は、リューズの正体とかマリーたち「国境なき技師団」の派遣理由とか、きな臭さはあったけど「ただのドタバタ」に収まるのかなぁ?という印象でした。

ナオト&リューズサイドじゃ普通に学園もの始まってデートまでしてたし、「あぁ、榎宮先生が本気で学園ラブコメ書いたらこうなるのかー」と関心してました。
実際にそのシーンを榎宮先生が執筆されているかは分からないけれども!
そこはある意味共著の嫌なところですよ…。
『クズと金貨のクオリディア』みたいに文体・主観違いでなんとなく察せるものでさえ真相を本から知ることはできず、ましてや今作は書いた本人たちですら把握してなさそうな…。

マリーサイドはナオトサイドとは違いほのぼのしているわけではなかったですが、集団を率いるには若いマリーが見せるプロ意識に関心していたり、そんなマリーに忠実な部下の仕事ぶりに関心したり。
関心してばっかり!





そんな印象が崩れたのが、派遣の真相と京都に迫る危機を知った190pのマリーの絶叫。
そしてこれから面白くなると確信したのが、195p~225pのマリー&ハルターとナオト&リューズの邂逅と話し合いのシーン。


それぞれ独立して動いていたものが、まさに歯車が噛み合ったかのように滑らかに回りだすんですもん。
あんなん面白いに決まっとるやん…!

特にあの一連の中の、ナオトの耳の良さについての流れね。
ナオト主観だとまだ「ちょっと特殊」の範囲に収まっていたのに、客観的に見た途端に「異常だこいつ!」ってなるやつ!
ノイズキャンセリング機能が現代と同じレベルだと、どうして思った?とばかりの遮音率100%。
そして遮音率100%越しに平然と会話するナオトきゅん。
一周まわって呆れるよ…。




225p以降は、まさしく猛烈。
ナオトのリューズ愛も吹っ切れ、マリーのプロ意識はまだまだ序の口で、事件計画者の“護権”主義は思っていた以上にくそったれ。
そのままの勢いでフィニッシュ!そして冒頭に繋がる…のかな?というエピローグ。
最高ですね!



残りの★1つ分は、単純に歯車機構についての理解不足です。
マリーの見せ場だったぶら下がり高速修理のシーンがうまく状況をつかめず「……?」だったり、リューズの機構の核心とも言える「右回りに回るのに、左回りの運動エネルギーを出力する歯車」の存在だったり。
いや、そりゃ「存在するからしょうがない」んだけど、マリーと同じく「ふざけんなあああああ!!」と叫びたくはなりますよね。
どこまでを「そういうもの」として受け入れられるかがこの作品の楽しみ方のポイントになりそうです…。




アニメED「アンチクロックワイズ」が何故あんなに熱い曲調なのに、物悲しい歌詞なのか。
その一端を知ることができた気がします。
…………アニメ見なきゃ。


以上!



クロックワーク・プラネット1 (講談社ラノベ文庫)
榎宮 祐 暇奈 椿
講談社 (2013-04-02)
売り上げランキング: 19,434

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