デスカイザーのラノベ日誌

ライトノベルの感想を……綴るっ!

カテゴリ: 講談社ラノベ文庫

どもー。
デスカイザーです。


2本まとめて買っておいたビニール傘の直径が微妙に小さくて、今朝の雨でひざ下ビショビショでした!
そもそも傘をさし慣れてないというのもありますが。
大学行く時はさすけど、バイトの時は自転車なので合羽でびしょ濡れヒャッホー!なので。
道交法は守りましょう。




そんなわけで今日のラノベ!

ツール・ド・ガールズ!!

講談社ラノベ文庫より
『ツール・ド・ガールズ!!』です。


【あらすじ】

天才サイクルロードレース選手の少年・狼堂迅人は、世界大会での優勝を目前にして、怪我により競技の道を断念することになった。失意の日々を送る迅人だが、縁あって高校の女子自転車競技部の監督を務めることになる。世界大会の女子部門“ツール・ド・ガールズ”優勝を目指す部長の小鳥遊あひるをはじめ、個性豊かなメンバーたちのひたむきな様子に、当初は気乗りしなかった迅人の姿勢も次第に変化していく。しかし、そんな彼女たちの前に、迅人と深い因縁のある世界トップクラスの選手、シュリック姉妹が現れ…?「あたしは―あたしの大好きを証明したい」第5回チャレンジカップ“優秀賞”受賞の青春自転車ストーリー!


感想:★★★☆☆

講談社ラノベ文庫編集部は、すごい逸材を見つけたのかもしれない…。




内容はずばり「ロードバイク×美少女」(あとがきより)。
『ラブライブ!!』と同じノリのタイトルです。
つまりタイトルと同名の大会に向けて美少女たちが努力するお話です。


私が乗っているのはロードバイクじゃなくてクロスバイクなのですが、それでも彼ら彼女らの言う魅力というのはすごく共感しました。
自分の踏み込んだ分だけ風を切る感覚が変わっていく感覚、自分の力で進んでいるという実感。
私は趣味として、ですが迅人やあひるは競技としてそれらを感じているんだからさらにワクワクするんだろうなぁ、と思うと羨ましかったです。

これだけの魅力を、文章によって余すことなく描ききっていること
それが、この本を通じて感じたさいききょうや先生のすごいポイントだと思います。
例えば……迅人が自分の愛車に久しぶりに触った時のこの描写。


迅人はバイクのフレームに跨り、ハンドルをぎゅっと握り締める。
瞬間、しびれるような感覚が背筋から脳髄に走り抜けた。
心臓がドクンッと脈動する。
両脚の大腿筋がピクピクと痙攣し始めた。
迅人は慌ててハンドルから手を離す。
「俺を、待っていたのか?……でも、ごめんな。もう本気では走れないんだよ」
迅人はそう呟いてから、バイクのメンテナンスを始めた。
(本文40p)



ひとつひとつの文章だけで見ると、言ってしまえば何の変哲もない文章。
なのに、1行目、2行目…と読んでいく度に地層が重なって形成されていくかのように場面が立体的に構築されていくんですよ…!
そうなるとキャラへの移入も一気に高まって、すごくワクワクするんです!!

それにここだけが奇跡的なバランスでそう見えるだけというわけじゃなく、他のシーンでも度々こういうワクワクを感じる描写がありました。
まさにロードバイクの楽しさがふんだんに詰め込まれた1冊と言えるんじゃないでしょうか!



一方、ストーリーは良いところもあり、あれ?と思うところもありという感想ですね。
ロードレースの暗黙の了解が色々と絡んでくるので、私も整理しきれてないのですが…。


この巻であひる達のライバルとして現れるシュリック姉妹。
彼女らの兄が迅人とかつてのチームメイトで、とあるレースで迅人がシュリック兄に優勝を譲らなかったことが原因でシュリック姉妹は迅人に復讐しようとしているんですが…。
「全力で勝負してくれ」と頼んできた相手に全力で勝負して叩きのめした迅人には何の非も無いんですよね…。
”総合優勝を狙う選手はステージ優勝をチームメイトに譲る”という暗黙の了解も、シュリック兄の頼みの時点で無効というか無いも同然になると思うんですが…。
しかも迅人はこれ以前から自らの勝利のために暗黙の了解を無視する選手だったらしいですから、何もこの日が特別ひどかったというわけでも無いですし…。

私が思っている以上に暗黙の了解というものが重いのか、それとも「全力で勝負してくれ」という言葉に「暗黙の了解を守ってくれ」という意味が込められていたのか、はたまたシュリック兄の涙の意味は純粋に負けた事への悔しさでシュリック姉妹の復讐が的外れなものだったのか。
もしかしたら今後明らかになるのかもしれません。



「暗黙の了解を破った迅人に復讐を」というシュリック姉妹が、あひる達とのレース中に暗黙の了解を破って脚技(アクセルアーツ)で直接攻撃してくる展開は最高でした!!
……あ、いや「ざまぁ」とかじゃなくて。

シュリック姉妹が不文律を犯したことに対して迅人が「ふ、ふざけんな!」(本文222p)と叫ぶシーンがなんとも皮肉。
欲を言うならそこに対する迅人の自戒があればなお良かった。


ロードレース(物理)





そこでレースを続けられないほど酷い怪我を負った六華が翌日何事も無かったかのように練習始めようとしていたのは解せんけどなっっ!!!!!!!!




総合的な感想としては、突出して良いところもあればどうしても納得できない場所もあるのでプラマイゼロからややプラス寄り、というところでしょうか。
でも最初にも途中にも書いたとおり、すごく良い描写をする方だと思うので次にも期待したいです!

あ、でも。
少なくとも水着はいらなかったんじゃないかなぁ、と。

(昨今の「唐突なお色気シーンのあるラノベは何なのだ」論争にもつながるのかも)




兎丸ちゃんがうさぴょん可愛い


以上!


ツール・ド・ガールズ!! (講談社ラノベ文庫)
さいき きょうや
講談社 (2016-11-02)
売り上げランキング: 17,669

どもー。
デスカイザーです。


冬コミ当選しましたー!

2日目東Q-58a【deskyzerのラノベ日誌】となります!
ブログ名と読みは同じですが表記が違うのでそれだけご注意を。
また近くなってきたら告知記事を上げさせてもらう予定ですー!



では、今日のラノベ!

彼方なる君の笑顔は鏡の向こう

講談社ラノベ文庫より
『彼方なる君の笑顔は鏡の向こう』です。


【あらすじ】

品行方正で容姿端麗、誰もが憧れるような美少女、音和彼方。僕、兎下詩歌の幼馴染みはそう思われている。でもその本性は―僕と二人の時にだけ出てくるのだけれど―とんでもなくだらしない怠け者。不在がちの彼方の親に代わって彼方の世話をするのは僕の役目なのだ。そんな駄目な彼方と、取り壊しが決まった近所の古い神社を見に行ったときに古い鏡に激突。3つに割れてしまった鏡が急に光りだし―突然現れたのは、どこか彼方に似た三人の少女。三人は僕に親しげに話しかけてくる。戸惑う僕に対して彼方はどこかよそよそしい。一体何が起きてるの!?三人の説明では彼方の想いを鏡が反映したらしいのだが―ってことは元は全員彼方!?実力派が贈るちょっと不思議な変則ハーレム・コメディ、開幕!


感想:★★★☆☆

「境界の彼方」なる「鏡界の彼方」
だとかくだらないことを考えてしまいすみませんでしたっ!!


端的に言えば分裂もの。
付喪神と化した鏡を誤って割ってしまったヒロインがその時感じていた3つの感情「郷愁・詩歌を想う心・食欲」を人格化した3人の彼方、それと詩歌に関する記憶を失った彼方を合わせた4人のヒロインとのドタバタ劇です。

食欲ですぜ、食欲!
他の2つに比べて食欲のオリジナリティが光ってます!
しかも出オチとかじゃなく、しなたちゃんだからこそ意味を持つ言葉というのがいくつもあるので余計に輝かしい!

⇒しなたちゃん=「食欲を司る彼方」
同じ原理で「郷愁の彼方」=きなたちゃん
「想う心の彼方」は元の鏡の名・雲外鏡からとって=うなたちゃん

最初は名前の適当さに違和感ありましたが、作品の雰囲気も相まってだんだん馴染んできたのには驚きました…。
ヒロインそれぞれの性格ともマッチしてる感じもありますし、そこまで含めての命名だとしたらすごいですよね…。





この作品はとにかく会話の内容・テンポと、物語全体としてのシリアスさが釣り合わないっ!!

良い意味で!




1つはニヤッとするような発想の飛躍が詰め込まれているので、読んでてとにかく面白い!
プロローグの白雪姫ネタ、

「答えを聞いた僕は自意識こじらせた継母よろしく白雪姫に殺意を抱くだろう。でも本当に殺すと将来に響くので、靴にすりリンゴを流しこむくりで済ますと思う」 (本文7p)

という文章だけでその片鱗を感じ取れると思います。
途中で失速することなく、むしろ加速しながら230ページほどを駆け抜けてるわけですから、面白くないわけがない!


もう1つは、そういった文章の軽薄さが近づいてくるシリアスの足音を完全にシャットアウトしているので、シリアスが急に来たように感じること。
冷静に読み返すとその前からじわじわ来てるのは分かるんだけど、読んでる時はキャラの1セリフで一気に雰囲気が変わったように感じることが多かったです。

やっぱり文章にもメリハリは大事ですね。


ラスト1つは、微妙な釣り合わなさそのものが作品の演出効果として一役買っていること!
納得したとき思わず唸りました…。

詩歌以外の人に対して猫を被っていた彼方、彼方のもとに戻るか戻らないかで意見の食い違う彼方’s、元の彼方がいない生活を受け入れ始める詩歌。
登場キャラのほとんどが、自分の本心を自分の気づかぬままに偽って過ごしていました。
その隠れ蓑がまさしく会話のハイテンションな内容だったのかな、と。
それらを組み立てた結果の歪さが、釣り合わなさとシンクロしているような感じがしました。

鏡を割ったあとの彼方に対して詩歌が抱き続けていた違和感とも「≒」で結ぶことができるので、追体験のような感覚にも浸れました。




で、ですね。

なぜここまで高評価っぽい感想で★×3という微妙な評価なのかといいますと、結末がどうにも納得いかなかったからです…。


しなたちゃん達の気持ちをフッて元の彼方を取り戻すことを選択した詩歌だけども、分裂時の記憶を持ったままもとに戻った彼方の中ではしなたちゃん達の存在があまりにも大きくなっていて…。
本当の家族の形というものに憧れを持っていた彼方にとって、分裂時の騒々しい日常は何物にも代え難いもので…。



ただ、それでもだからといって。
もう1度分裂してハッピーエンド、とはならないですって…。




いくら彼方がそれを望んでも、それ相応の覚悟をもって消滅したしなたちゃん達の気持ちが…。
というか、そんな彼方を支え励ますのが詩歌!お前のこれからの役目だったんじゃないのかっ!!
今すぐにその形を取り戻すことはできなくても、五年後、十年後に、それこそ彼方と結婚して家庭を築いていくなかでそれまでの思い出を塗り替えるような幸せを掴み取っていく!
それじゃダメだったのか…?



きれいな彼方(記憶を失った彼方)はこの選択を気に病むことは無いだろうけど、復活したしなたちゃん達はその選択をさせてしまったことが頭の片隅に残るに決まっているし、詩歌は一瞬結ばれたとはいえ元の彼方を失っているわけだし。



あと最後に一番腑に落ちないのが、「鏡を割るときに考えていた事」がそれぞれの分裂彼方の主感情になってたわけですけど、改めて割ったときにそんなに都合よく再現できるか?というところ。
感情の大きさと破片の大きさのリンクも含めて考えたら、元のしなたちゃん達を戻すことがどれだけ難しいのか…。



逆に、「ハッピーエンドじゃない」と割り切ってしまえば本編の違和感の延長として捉えられるのですが、モノローグとして最後に詩歌が良い事言ってまとめてしまっているのでそういうこともできず…。
「それでも僕は、もう嘆くことはないだろう。」(本文260p)
嘆いてよ…



「彼方と詩歌の在り方」というのが通しのテーマだったと感じましたが、ラスト含めて考えるとすごく複雑ですね…。
お互いに依存しているのに、どこか引いて見てしまっているような。
幸せの方向を向いているのに、深淵を垣間見ているような。


会話は軽快なのに、テーマは重厚。
読んでいる間も、読んだ後も色々な角度から楽しむことができました!
次作も楽しみ!



……あとがきに書かれていた没タイトル『ミラーミラーミラーロストインザラブラブラブラブストーリー』が衝撃的すぎて腹筋がつらいです


以上!

彼方なる君の笑顔は鏡の向こう (講談社ラノベ文庫)
持崎 湯葉
講談社 (2016-09-30)
売り上げランキング: 66,028

どもー。
デスカイザーです。



やっぱり始めたらハマってしまったシャドウバース。

「勝率良さげで環境上位じゃないデッキを作りたい」

その思いが、僕を動かす




では、今日のラノベ!

雛菊こころのブレイクタイム2

講談社ラノベ文庫より
『雛菊こころのブレイクタイム 2』です。


【あらすじ】

生徒達の悩みを解決する“お雛様”こと雛菊こころをサポートするようになった伊莉也は彼女に影響されてか、困った人に対して敏感に反応し、ついつい手をさしのべてしまうようになっていた。今回も選択授業で知り合った少女・ユリが抱える闇に触れた伊莉也だったが、彼女の不思議な思考と言動に振り回され苦戦する。なんとかユリの心を開くことに成功したとき、彼女の闇の元が“お雛様”誕生のきっかけになったある事件へとたどり着くのだった…。誰もが持っている闇を解決するために、おいしいコーヒーと温かい助言をくれる“お雛様の部屋”の扉は誰にでも開いている。第4回講談社ラノベチャレンジカップ“佳作”受賞作、2杯目!


感想:★★★★★

「「お雛様」が悩みを解決する」という前半パートと、「「お雛様」の悩みを解決する」という後半パート。
どちらも1巻以上に面白くなっていました!
本筋となるのはやっぱりこころさんの妹の事件が絡んでくる後半でしょうね。


各章ごとにいきましょう。



1章は伊莉也の幼稚園時代の友人である式部ちゃんと、式部ちゃんの中学時代からの友人・村崎あおいちゃんとの間の友情にはいったヒビのお話。
「行き過ぎた心配は、ときに相手を傷つけることもある」というのがテーマですね。

あおいちゃんの「しょうがないと分かっていても恨む気持ちを捨てられない」という気持ちは自分では経験したことは無いけれども、痛いほどの現実感でもって胸に突き刺さるものがありました。
本気で取り組んでいたからこその気持ちで、それが分かっていたからこその式部ちゃんの行動だったと考えると伝説のクロワッサンも納得です。

キーワード
・バンドワゴン効果⇒人気があるから人気になる
・衡平理論⇒人に与えるものと自分が受け取るものが釣り合っていると
        認知すると、関係に満足感が得られる
・色⇒識別に大きな影響を与える
・動き⇒人は停止しているものより動くものに注目する




2章は1巻でお悩みを解決した織田さんのお兄さんに頼まれ、伊莉也が野球に挑戦するお話。
伊莉也とこころさんの距離がちょっと空いてしまうことで、逆に桃花ちゃん含めた3人の絆が深まったように思います。

これまでとは違い、誰かの相談を受けたり悩みを解決したりするようなエピソードではありませんが、「お雛様」としてではなく「こころさん」としてのこころさんがいっぱい見れたので満足です!


キーワード
・ドリップ⇒濃厚なバターの風味が味わえるパンには、苦味やコクの強い珈琲が適当。
       状況や場面に応じた淹れ方の変化も、ドリップコーヒーの魅力
・効き目⇒右打者で効き目右だとアウトコースが見えやすい
・空間認知能⇒「ボールが止まって見える」現象はこれが優れている人らしい
          普段から自然と水平目線を保っている人




3章、ここから後半パートです。
伊莉也と選択授業が同じという縁で知り合っていたユリが、こころさんの妹・ひめちゃんの自殺未遂を後押ししてしまったかもしれない…というお話。
普段からマイペースで掴みどころの無いユリが、これだけ大きな責任感とトラウマを背負い続けていたという事実がショッキングでした。
ショッキングだったけれども、自分の発した何気ない一言を後悔して次の生き方に繋げていたのは凄いとも思いました。それをすぐにできる人は、きっとそんなに多くないですから…。
とはいえ、ユリがあのまま他人との関わりを最小限に留めるような生き方を自分に課し続けるようなことがなくて、本当に良かったです。

1巻でのこころさんの発作的な激情もそうだったけど、やっぱりそれなりに知っている存在が急に手の届かないところに行ってしまうっていうのは人間にとってとても大きな出来事なんだな、と思いました。
私自身は死別だったり、それに近しい別れというのはまだ経験したことが幸いにも無いのですが、「もしそうなったら」というのを考えるだけでも苦しくなります。
たぶん、その苦しみを何倍にも強くしたものが、今巻でひめちゃんを知る人物たちを襲っているんでしょうね…。


キーワード
・暴露療法⇒パニック障害の原因に徐々に慣れさせることで症状を軽減させる療法。
        荒療治だし、収まるまではつらいけど、確かに効果はある(経験談)


4章、ついにひめちゃんの自殺未遂についての真相が明かされました。
明かされた、と言ってもまだ確定に近い想像ですが。

いつもは話を聴くことから入るこころさんが相手の話を拒絶するシーンで、逼迫した精神状態だということが伝わってきました。
そして、こころさんがそんな状態のときに桃花と伊莉也がこころさんのために動く、というのは王道だけどやっぱりウルッときますね…。




1章の「行き過ぎた心配は~」というテーマが伏線だったと言えるでしょう。
ひめちゃんの気遣いがあやめちゃんを蝕み、事が事だけに誰にも相談できず遂には死を選ぶというところまで…。
結果的にあやめちゃんは死なず、ひめちゃんは誤って落下してしまい。
それでもその過程と結果は確実にあやめちゃんを捕えて離さず、ああも狂気に満ちた言動を取るに至ってしまった、と。


いじめって、究極的には当人たちにしか解決できない問題です。
だから、「あやめちゃんが思いつめる前に周囲の大人が気づいてあげれば…」とは言いません。
が、あやめちゃんのお母さんや担任が事実を把握できていなかったことが、あやめちゃんの苦しみを加速させていたことは間違いありません。

では、周囲はどうするべきか?

その答えは、既にこころさんが私たちに見せてくれています。

・相談できる環境をつくる
・ちょっとした行動から違和感に気づく
・自然な笑顔、明るすぎない優しい表情や態度


誰かの苦しみにまずは気づいてあげられるように、そしてできればその苦しみを共有し、責任感で押しつぶされないようにしてあげる。
問題の解決はできなくても、そうした心の支えになる。
いじめに限った話じゃなくなりましたが、そうした誰かの「ブレイクタイムに飲む珈琲のような存在」になることができる人間になれたらいいなぁ、って思います。


キーワード
・虚偽記憶⇒起こっていないことをさも起こったかのように誤認してしまう現象。
        他人からの情報による刷り込みに近い…のかな?





このシリーズはぜひとも長続きしてほしい!
……けど物語の都合上、校内にそんな悩んでる人続出させるわけにもいかないだろうしなぁ…。
無理のない範囲で長続きしてほしいです!





以上!


ソースが不明なんですが、効き目と利き手が違う人はレアっぽいですよ?
(利き手が右、利き目が左なdeskyzer)


雛菊こころのブレイクタイム2 (講談社ラノベ文庫)
ひなた 華月
講談社 (2016-09-30)
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今日のラノベ!

異世界ギルドの英雄師弟

講談社ラノベ文庫より
『異世界ギルドの英雄師弟(ベルセルク)』です。


【あらすじ】

事故で異世界に転生した少年・外村一真は、伝説の冒険者アズサ・クルーガーのたったひとりの弟子―カイル・クルーガーとして新たな人生を送ることになった。魔獣の頂点に君臨するドラゴンを倒し、世界を救った英雄であるアズサが取った唯一の弟子として、彼女に最高傑作とまで呼ばれるようになったカイル。そしてある日、彼はアズサから自らも弟子を取るよう命じられる。だが、弟子候補の少女タチアナは、魔力が少なすぎて魔獣を倒すことができない、序列最下位の冒険者で…!?「おねがい。下働き、従者、奴隷…どんな扱いをしてくれてもいい。わたしをあなたの弟子にして!」あさのハジメ×せんむが贈る、異世界最強師弟ファンタジー開幕!


感想:★★★★☆

妹を火事で亡くし、失意のあまり駅のホームから転落して……、というなかなかハードな経緯で転生するところ始まりました。
心の準備が何もできていない状態でこの先制攻撃を受け、かつ本編も容赦のない展開が続くのでページ数に対して「うぉっ…マジか…」率が高いのが特徴です。

タイトルのベルセルクというのは作品内に出てくる魔獣の1種で、主人公・カイルの中に眠る魔石の種類でもあります。
本来魔獣の体内にのみあるはずの魔石が、なぜか転生者の体にはあり、転生者はその魔石の力を使うことで魔法を使うことができる、というのが今作の能力的なほうの特徴。
タチアナとカイルの絆にも深く、このベルセルクの力が関わっていたので当て字含め良いタイトルだと思います!



主人公・カイルやヒロインで一真の弟子のタチアナの修行シーンというのは一切ありません。
しかし、彼らが努力していないかというとそうではなく、タチアナの例で言うなら

早朝から体術の訓練、朝食を食べたら剣術の稽古、その後はクエストに言ってカイルの指示に従いながら魔獣を討伐。帰ってきたら魔法を使った実戦形式の試合……この3週間は本当に充実していた。(177p)


会話のなかでサラーっと出てきたんだけど、結構ハードよこれ…。
そのハードな内容がさも当たり前のように語られる。
そこで初めてカイルの指導の容赦なさと、タチアナの不屈の精神に気づきました。


タチアナはもともと剣術と体術はずば抜けた才能を持っていたのに、魔獣との戦いに必要不可欠な魔力をほとんど持っていなかったために名実ともに最弱でした。
そこに魔力を分けることができるカイルが助けることでデメリットが無くなり、一気に最強クラスへ!
才能といえば、タチアナはさらに絶対記憶能力までをも持っていて、過去に読んだ何千冊という本の内容を瞬時に引き出すことができるということで…。
知能と運動能力を兼ね備えた存在ですか…。
すごくラスボスになりそうな……。




プロローグで死んでいた割にちょくちょく名前が出てきていた一真の妹・華音は、もう絶対出てくると確信していたので逆に集中できませんでした。
出てくる女性全員に対して「こいつが華音か……?」みたいになるんですよね…。
その邪推を生む文章に対する八つ当たりで★-1させてください…。

あ、でも最終的に華音の正体を最後まで引っ張ってくれたのは良かったと思います。
それが途中で来てたら、言い方悪いかもしれないけど有象無象の作品に埋もれるような印象になっていたと思うので。
紙一重、少しの差だけど、そこがすごく大事。



あと、最後にアレですね…。
あさのハジメ先生が、ここまでエロい文章を入れてくるとは思わなかったです。
ある程度(シャワーとか全裸ハプニングとか)はいつものことだけど、今回はバッチリ意図的にビクンビクンさせてるからねぇ……。
嬉しいとかよりも先に意外な気持ちが先に…。
ていうか1巻でこれってなると2巻以降はどうなるのやら。
めがっさ楽しみなんだけど、たぶん読んだらまたびっくりするんでしょうね…。



以上!


異世界ギルドの英雄師弟 (講談社ラノベ文庫)
あさの ハジメ
講談社 (2016-09-30)
売り上げランキング: 22,808

どもー。
デスカイザーです。

9月末と10月頭分の新刊買ってきました!
詳細は後ほどTwitterにて!
(……ってやったらこっちにもリンク貼っとかないといけないのか)



んじゃ、今日のラノベ!

ギャルこん!ギャルと新婚生活することになった。

講談社ラノベ文庫より
『ギャルこん! ギャルと新婚生活することになった。』です。


【あらすじ】

オレはギャルが苦手だ。男を惑わすアイツらになんて、関わらないに越したことはない。そんなオレが高校の入学式を終えて、今日から住むことになる寮に向かうと…「おかえりデース、ケータロー」―完璧なギャルに出迎えられた。真乃と名乗った彼女は、どうやらオレのことを知っているようで、さらには二人で新婚生活を送りたいと言い出した。海外暮らしが長かったせいか、裸エプロンで料理をしたり、初夜だと言って寝室にやってきたりと、常識を超えた天真爛漫さを持っている真乃に、オレは動揺を隠せない。さらに、オレの幼馴染の真面目少女・果音まで、一緒に暮らすと言ってやってきて…!?純情ギャル&真面目少女との新婚生活ラブコメ!


感想:★★★☆☆

あなたの、大切なものは?



……と聞かれたような気がします。


真乃がギャルであること、途中から加わるヒメルダという女の子がとあるゲームのロールプレイをすること。
幼馴染の果音に関しては明言されてはいないものの、軸は明確。

周りになんて言われても、自分がどういう立場にあったとしても。
自分が「これは大切に思った。譲れない」と思ったものを突き通すことの尊さ……というとちょっと高尚すぎるから……そう、輝かしさを見せてもらいました!



なので起承転結で言うところのは好きなんですが、起承転のありふれてる感は否めないですね…。
イベントだけを書き連ねるなら、

帰宅したら美少女⇒即脱衣ハプニング⇒幼馴染襲来⇒幼馴染デレ⇒デートからのなぜかラブホ⇒主人公認めないワガママっ子⇒根本設定崩し(同居設定解消)


まさに、THE・ラノベ文庫


特に『僕の文芸部にビッチがいるなんてありえない』との被り方がですね…。
両方とも1巻がギャルヒロイン(しかも二人共”見た目だけ”ギャル)ということもあって、多少展開が違っても同じように見えてしまうというのは、ちょっと避けようがないです。


まぁ、それを理由にこの作品を「どこかで見たことがある。こんなのダメ」と酷評するのは違うと思いますが。



上に書いた通り、それらの設定を踏まえた上で伝えたかったメッセージというのは間違いなくありましたし、何より文章がすごく面白くて、唸ってしまうほど!

特に推したい部分が、各ヒロインの登場シーン。

「おかえりデース、ケータロー」

「…………は?」
ちょっと変なアクセントで響いた出迎えの声に、オレは動きを止める。
建物のなかは、すでに明かりがついていた。
綺麗な玄関。
フローリングの床と、白い壁の廊下が伸びている。
その廊下の奥のドアから、

ギャルが現れた。
(本文14~15p)



声の説明以外は全く同じ描写で他の2人も描かれていて、その点がまず繰り返し技法という意味で良いポイント。
(『君の名は。』の扉を開けるシーンとかも繰り返し技法ですよね)


それに加えて描写の内容が良い、というか好きです!


まず最初に聴覚という実体の無い感覚器で始めつつ、キャラの輪郭が頭の中でイメージされ始めます。
そしてそのままキャラが…、と行くのではなく周囲の描写。
人がいることを示す明かりの後、玄関→床→廊下と視点を下・手前から上・奥に向けて移動させつつ、「どんなキャラが…?」という焦らし効果も。
そして視点が自然と廊下の奥に向いたところで、そこからヒロインが登場する、と。


震えるわっ!




そんな名表現の数々を描き出す文章表現力が、この作品の魅力であり、三門先生の凄さなのかもしれません。
先生の作品は今作以外だと『獣耳小隊にやるきなし司令官が着任しました。』しか読んだことが無いんですが、積ん読の中に何作かあるので、優先順位上げたいですね。

良くも悪くもありふれてきている設定でも、やっぱりまだまだ描く余地はありますね。
個性が発揮されていることが必要とはなるけども。




続刊楽しみですねー!
果音ちゃんが特に好きなので、もっと彼女の「感情が出る」シーンを見てみたいです!




以上!

ギャルこん! ギャルと新婚生活することになった。 (講談社ラノベ文庫)
三門 鉄狼
講談社 (2016-09-02)
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